どーも、ききです。
今回は危険物乙6類の攻略について解説していきます。
危険物乙6類とは
この記事に辿り着いた人はもう説明不要かと思いますが、過去の記事に危険物取扱者の資格の詳細と他の乙類について攻略しているのでご確認下さい。
多分この資格を取る人は甲種を目指している人が大半だと思います(中には乙種全コンプリート目指してる猛者もいるかもしれません)
基本的には暗記になるのですが、今回の乙6類は他の類と違う点があります。それは
明らかに覚える量が少ない
他の乙種と比べた時に
- 1類…対象危険物数27
- 2類…対象危険物数12
- 3類…対象危険物数15
- 4類…対象危険物数30
- 5類…対象危険物数17
- 6類…対象危険物数6
となり明らかに他の類より少ないです(科目免除が前提)
なので正直1~2週間程度勉強すれば全然間に合うレベルです。
しかし、数が少ない故に少し問題がありまして…
なっ…なんだよ…
つまり、過去問や問題集をやりこんでもそれらに載っていない意外な所を出題される可能性が高いのです。
毎回そのパターンとは限りませんが、分かりやすく言えば
他の類は記憶力の物量でカバー出来ますが6類は応用力が試されます。
なんやねん応用力って
と書きましたが基本的な問題ばかりの場合もあるので、あまり深追いする必要はないです(どっちや
まずは最低限覚えなければいけない部分をしっかり押さえて、時間のある時に細かい所もしっかり把握しておく事が大切です。
乙6類に共通する特徴
乙6類は
- 過塩素酸
- 過酸化水素
- 硝酸(発煙硝酸)
- 三ふっ化臭素
- 五ふっ化臭素
- 五ふっ化よう素
以上の6種類です。後半の3種類はその他の扱い(ハロゲン間化合物)でまとめて特徴を求めるパターンが多いです(と書いて試験に出てきたら困るのでそれぞれしっかり解説します)
共通する性質として
- 不燃性の液体で無機化合物
- 比重は全て1より大きい
- 刺激臭があり、蒸気は猛毒
- 強い酸化性
- 腐食性がある
- 直射日光を避ける
- 火気を避ける
- 可燃物、有機物などとの接触を避ける
- 通風の良い冷暗所で保管し、皮膚などに付着しないように保護具の着用
- 容器は耐酸性
- 過酸化水素以外は密栓
- ハロゲン間化合物以外は大量の水で冷却消火(危険物が飛散しないよう注意)
- 危険物が流出した時は乾燥砂をかけるか中和剤で中和する
- 現場の風上に立ち、防毒マスク、保護メガネ、防護服、手袋などで保護する
以上です。次は個別の特徴について解説します。
それぞれの特徴
ここからはそれぞれの特徴について解説していきます。例の如く大事な所は赤字で記載しますが、覚える量も少ないので全て暗記しましょう。
〇ハロゲン間化合物
- 無色の発煙性液体
- ハロゲン元素のみからなるので酸素を含有していない(ハロゲン元素はふっ素、塩素、臭素、よう素などの元素)
- 水と反応して猛毒のふっ化水素を生成
- 金属、非金属を酸化させハロゲン化物を生成
- ふっ素原子が多い程危険
- 容器は密栓
- 乾燥砂、粉末消火剤(りん酸塩類)で消火 ※水は厳禁
- ガラスを腐食する為、ガラス製容器は不適切(容器はポリエチレン製に貯蔵)
乙6類は他の乙類みたいに語呂覚えみたいな事をしなくても数が少ないので少しずつ暗記していきましょう。
過去問解説
消防試験研究センターには過去に出題した問題という事で危険物全種の問題が掲載されています。
しかし、解説が全く記載されていないので、少し解説も交えて紹介します。
試験前の最後の仕上げに活用して下さい。
危険物の類ごとの一般的性状について、次のうち正しいものはどれか。
1. 第1類の危険物は、いずれも水によく溶ける物質で、木材、紙などに染み込み、乾燥すると爆発する危険性がある。
2. 第2類の危険物は、いずれも固体の無機物質で、酸化剤と接触すると爆発する危険性がある。
3. 第3類の危険物は、いずれも酸素を含有しているので、自己燃焼を起こしやすい。
4. 第4類の危険物は、いずれも炭素と水素からなる化合物で、引火性の液体である。
5. 第5類の危険物は、いずれも可燃性の固体または液体で、引火性の物質である。
答えは5です。
1問目はこのように他の類の特徴を問う問題が出題される事が多いです。
全て基本的な事なのでしっかり押さえておきましょう。
第6類の危険物のすべてに共通する貯蔵および取扱いの方法として、次のうち誤っているものはどれか。
1. 皮膚を保護して取り扱う。
2. 通風の良い場所で取り扱う。
3. 酸化されやすい物品と同一場所で貯蔵しない。
4. 冷暗所に貯蔵する。
5. 容器で貯蔵するときは、通気孔が設けてある容器を使用する。
答えは5です。
6類は基本的には密栓する必要がありますが、過酸化水素のみ通気口が必要です。
第6類の危険物の共有した性状について、次のうち正しいものはどれか。
1. 加熱すると、酸素を発生する。
2. 不燃性である。
3. 比重は1より小さい。
4. 摩擦、衝撃により爆発しやすい。
5. 無音、無臭である。
答えは2です。
6類の特徴はしっかり押さえておきましょう。この手の問題は絶対落とさないように。
第6類の危険物の火災予防、消火の方法として、次のうち誤っているものはどれか。
1. 酸化力が強いので、可燃物との接触を避ける。
2. 火気や日光の直射を避けて貯蔵する。
3. 自己燃焼性があり、不安定で衝撃、摩擦等により爆発するので取扱いには十分に注意する。
4. 貯蔵する容器は耐酸性のものを使用する。
5. 一般に水系の消火剤を使用するが、水と反応するものには使用を避ける。
答えは3です。
自己燃焼性は3類の特徴です(自然発火)それぞれの特徴も一通り押さえておきましょう。
過塩素酸の貯蔵および取扱方法について、次のうち誤っているものはどれか。
1. 容器は密封し、風通しのよい乾燥した冷所に貯蔵する。
2. アルコール、酢酸などの有機物と一緒に貯蔵しない。
3. 濡れたときはおがくずやぼろ布で吸収する。
4. 腐食性があるので、鋼製の容器に直接収納しない。
5. 皮膚に触れた場合は、激しい薬傷をおこすので、取扱いの際は十分注意が必要である。
答えは3です。
過塩素酸の特徴は出来るだけ完璧に把握しておきましょう。
第6類の危険物と性質の組合せとして、次のうち誤っているものはどれか。
1. 五フッ化臭素・・・水と反応してフッ化水素をつくる。
2. 過塩素酸・・・金属によっては反応して過塩素酸塩をつくる。
3. 過酸化水素・・・還元剤として働くことがある。
4. 三フッ化臭素・・・水と反応して酸素を発生する。
5. 濃硝酸・・・鉄と反応して激しく水素を発生する。
答えは5です。
ちょっとこの問題は難しいですが、間違いなく違うのは5です。
三ふっ化臭素は水と反応してふっ化水素を発生すると思っていたのですが…公式の答えが5なら酸素なんでしょう。うん(?)
問32
分子式がHNO3で示される危険物の性状等について、次のうち誤っているものはどれか。
1. 酸化力は、極めて強い。
2. 有機物に接触すると、有機物を発火させるおそれがある。
3. 湿気を含む空気中で発煙する。
4. 皮膚に触れた場合、薬傷を起こす。
5. 光や熱では分解されないので、透明のびんで保存する。
答えは5です。
特別難しくないのですが、硝酸がHNO3って分からないと難問になります。この機会に覚えておきましょう。
三フッ化臭素の性状について、次のうち誤っているものはどれか。
1. 空気中で木材、紙などと接触すると発熱反応をおこす。
2. 水と激しく反応する。
3. 多くの金属と激しく反応する。
4. 常温(20℃)では液体である。
5. それ自体は爆発性の物質である。
答えは5です。
6類は種類が少ないので、それぞれの特徴はしっかり把握しましょう。
次の物質を過酸化水素に混合したとき、爆発の危険性がないものはどれか。
1. 鉄
2. クロム
3. エタノール
4. 二酸化マンガン
5. リン酸
答えは5です。
過酸化水素の安定剤はリン酸、尿酸、アセトアルデヒドの3種類です。しっかり覚えましょう。
最後に
甲種を受ける条件は乙種を4種ですが、大抵の人は3,4,5類を取得して1類か6類か迷いますよね。
甲種の事を考えると1類を取った方が覚える事が多いので身になると思いますが、難易度的には6類の方が優しいと思います。
自分は難易度というより3456類とただ連番にしたかっただけで、別に難易度はどうでも良かったです(え
結果的にこれで甲種を受ける準備は出来たので、皆さんも頑張って下さい。
今回はこの辺でノシ
今回使用した参考書はこちら。テキストと問題集もあるので分からない所は確認しながら勉強出来ます。
仕上げに過去問を解いて一発合格目指しましょう。
また、危険物甲種を目指す方に向けた攻略記事をこちらにまとめていますので、受験される方は参考にしてみて下さい。
今回はこの辺で…
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