簿記2級の端数利息問題での日割計算の覚え方

スポンサーリンク

どーも、ききです。

今回は簿記2級の主に売買目的有価証券などを売却した際の端数利息の計算について解説します。

簿記3級までは月割りでの計算がメインだったのに対して簿記2級では「日割」で計算する場合があります。

つまり急に難しくなります。

簿記2級全体では大した難易度ではありませんが、ここ一つでも落とすと難易度の高い簿記2級の試験では大きな失点になるのでしっかり点を獲得したい所です。

で、今回はこの端数利息の計算をスムーズに解く方法について解説します。

スポンサーリンク

端数利息について

まず、なぜ端数利息が発生するのか解説します。

有価証券などを保有していると一般的に利払日には一定の利息を受け取ることができますが、問題なのは利払日以外に社債を売買した場合に起こります。

例えば3月末と9月末にに利払日があった時に、4月1日に社債を買い入れた場合、満額利息を手に入れられますが、別の会社が5月1日に売却して買い入れた場合、利息自体は満額手に入れる事が出来ますが、4月1日から5月1日までは別の会社が保有していたため、その分の利息を丸々自分が獲得すると相手からすると不公平ですよね。

そんな細かい事気にしなくてもいいなんて言う人がいればいいですが、そんな上手い話はありません。

そこで、事前に有価証券の売買日に両社間でそれぞれ受け取る利息の調整を行います(後々面倒な事にならないように)

つまり、売買日の利息獲得とは別に前回の利払日から売却した日までの利息を別会社に支払う事で調整を行います。

この相手分の利息を端数利息と言います。

問題について

早速例題ですが、簿記2級ではこのような問題が出題されます。

5月1日に〇〇社から売買目的で社債(額面:¥1,000,000、利率:年3.65%、利払日:9月末、3月末)を¥100につき¥95で買い入れ、代金は端数利息とともに小切手を振り出して支払った。なお、端数利息は日割りで計算すること。

まず、端数利息の計算方法ですが、

額面の金額x年利率x前回の利払日から売買日までの日数÷365日

ここで出てくる「前回の利払日から売買日までの日数」が今回のポイントで、1ヵ月は28日と30日と31日の3パターンありますよね(とりえあずうるう年は無視します)

突然ですが、急に〇〇月は何日まであるかって質問された時にすぐに答えられることができますか?

ここがこの問題のミソで、1年のそれぞれの月が何日まであるか把握していないとこの問題が解く事が出来ません。

この問題は少し簡単にしているので、4月が何日まであるか把握していればすぐに解く事が出来ますが、実際の問題は6月18日など中途半端な日数で出題される場合が大半です。

つまり、各月の日数を覚える必要があります。

そこで今回は「誰でも一発で月の日数を覚える方法」について紹介します(ここからが本題)

日割計算の覚え方

まずこちらの画像をご覧ください。

この獣医さんは西を向いていますよね?ね?

なので、

「西向く獣医」

ですよね。

この「西向く獣医」ですが、それぞれの言葉が各月を表します。

つまり、

「に(2月)し(4月)む(6月)く(9月)じゅうい(11月)」

この2月、4月、6月、9月、11月は1年の各月の中で唯一31日がない月となります。

この上記5つの月以外は全て31日まであると把握しておけば、今回のような端数利息の問題でスムーズに解く事が出来ます。

ではもう一度

「西向く獣医

他の方のブログや動画、書籍等では「西向く侍」と覚えようと紹介されている事が多いですが、この「侍」を「十」と「一」で「士」になって、この「士」は侍を意味する漢字とありますが、ちょっとイメージが付きにくいと感じたので、自分は「西向く獣医」と覚えました。

「獣医」で「11」ならイメージしやすいかと思います。

練習として数パターン日数の問題を作成しているのでこちらもご覧ください。

①4月1日から6月21日まで

正解はこちら
30+31+21=82日

②4月1日から7月4日まで

正解はこちら
30+31+30+4=95日

③4月1日から8月18日まで

正解はこちら
30+31+30+31+18=140日

④4月1日から9月10日まで

正解はこちら
30+31+30+31+31+10=163日

再び問題について

先程の問題ですが、端数利息の計算を途中まですると

1,000,000x0.0365x〇〇÷365

となります。

次に前回の利払日から売買日までの日数を求めていきますが、ここで「西向く獣医」を思い出します。

4月は「西向く獣医」に入っているので、30日ですよね。

で、買い入れ日が5月1日なので

30日+1日=31日となります。

この31日を上記の式に代入すると

1,000,000x0.0365x31÷365=3100

このようになり、この3100円が端数利息となります。

仕分けについて

端数利息を求めて終わりではなく、問題は仕分けまでして完成となります(端数利息計算で燃え尽きないように…)

まず、売買目的で「額面1,000,000円を¥100につき¥95で買い入れ」とあるので、

1,000,000x95÷100=950,000

この金額が「売買目的有価証券」の金額となります。

次に端数利息は有価証券利息勘定で求めるのでこの2つは借方となります。

最後に「代金は端数利息とともに小切手を振り出して支払った」とあるので、貸方はこの「売買目的有価証券」と「有価証券利息」の合算が「当座預金」となります。

したがって、解答は

売買目的有価証券 950,000、有価証券利息 3,100/当座預金 953,100 

このようになります。

この問題では問われていませんが、差額自体の処理は終わっているので、9月末の利払日には満額有価証券利息を獲得できます。

9月30日に上記社債の利払日となったため、利息を現金で受け取った。

計算方法は純粋に半年分なので

1,000,000x0.0365÷2=18,250

となり仕分けは

現金 18,250/有価証券利息 18,250

このようになります。

まとめ

冒頭でも伝えましたが、この問題が出来ても簿記2級全体で見ると小さな問題に感じるかと思います。

しかし、この端数利息の問題は最初の仕分け問題での出題率が高く、たかが1問と思っていると、痛い目をみると思うので、しっかり押さえておきましょう。

ちなみにこの端数利息を求める時に2月が含まれる事はほとんどありません(絶対ないとは言い切れませんが…)

恐らくうるう年の絡みで計算が余計面倒になる&無駄に難易度が高くなるからではないかと思います。

仮に出て来ても今回の「西向く獣医」で覚えておけば一応2月も把握出来るので是非覚えて試験勉強に励んで下さい。

皆さんの簿記2級合格を心よりお祈りしています。

今回はこの辺で…

最後に自分が受験時に使用したテキスト&問題集を紹介します。

特に予想問題集は完璧に解けるまで穴が開くほど(?)読んで何週もして無事試験は1発合格出来ました。こちらは参考までに。

自分が簿記2級合格したまでの過程をこちらの記事にまとめているので、興味があればこちらもご覧ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました