どーも、ききです。
今回はボイラー二級取得に必須となる実技講習について解説します。
必須と言いましたが条件が整っている人はこの実技講習は免除されます。
しかし、大抵の人はこの講習を受ける事となるので、実際に講習に行った感想も踏まえて紹介します。
二級ボイラー技士とはどんな資格?
ボイラー技士(ボイラーぎし)とは、労働安全衛生法に基づく日本の国家資格(労働安全衛生法による免許証)の一つで、各級のボイラー技士免許試験に合格し、免許を交付された者をいう。空調・温水ボイラーの操作、点検を業務とする。二級技士で全てのボイラー取扱いができるが、作業主任者は、各級の技士が必要になり労働基準監督署に各種申請を届ける必要がある。 その他に、ボイラー整備士とボイラー溶接士がある。
Wikipedia-ボイラー技士
ボイラーとは、温水や蒸気を作って供給する設備です。主に工場や病院の設備の他に蒸気機関車などでもボイラーは使われています。
ボイラー技士はそれらのボイラー設備を整備したり安全に使用出来るよう管理する国家資格です。
この資格を取得しようとする人は恐らく会社で必要だからと受験する方も多いと思いますが、ボイラー技士の資格は需要が高く転職も有利になります。
年齢制限などの受験資格も必要ないので誰でも受験出来ます。
ビルメン4種の一つでもあるので、今後転職するつもりやこのような業種で仕事をする予定の人はとりあえずボイラー技士を取っておこうと考える方もいるかと思います。
今回の二級ボイラー技士自体取得出来ればボイラー設備を取扱う事が可能です。しかし、ボイラー取扱主任者になる際にボイラーの種類に制限があります。
階級 | 取り扱える種類 | 条件 | ボイラー取扱 | ボイラー 取扱主任者 |
特級 | ボイラーの種類に問わず扱える | 1級取得 | 1級取得後5年以上 | 1級取得後3年以上 |
1級 | ボイラーの断熱面積が500㎡未満 | 2級取得 | 2級取得後2年以上 | 2級取得後1年以上 |
2級 | ボイラーの断熱面積が25㎡未満 | 特になし |
2級取得後に更なる上を目指すなら上位免許を取得すると思いますが、実は2級取得後に1級の学科試験だけ受験出来ます。しかし上記の条件を満たさないと免許は発行されません。
何かめんどくさいにゃ…
今回の2級の受験は学科試験の他にもう一つ条件があり、
- 学校教育法による大学、高等専門学校、高等学校などにおいてボイラーに関する学科を修め3ヵ月以上の実地修習を経たもの
- 6か月以上ボイラーの取扱の実地修習を経たもの
- 都道府県労働局長又は登録教習機関が行ったボイラー取扱技能講習を修了し、4ヵ月以上小規模ボイラーを取り扱った経験があるもの
- 登録ボイラー実技講習機関が行うボイラー実技講習(20時間)を修了したもの
- 熱管理士免状を有するもので、1年以上の実地修習を経たもの
- 海技士免許(3級以上)を受けたもの
- 海技士免許(4,5級)を有するもので、伝熱面積の合計が25㎡以上のボイラーの取扱経験者
- ボイラー・タービン主任技術者免状を有するもので、伝熱面積の合計が25㎡以上のボイラーを取り扱った経験があるもの
- 汽かん係員試験に合格したもので、伝熱面積の合計が25㎡以上のボイラーを取り扱った経験があるもの
- 鉱山において、伝熱面積の合計が25㎡以上のボイラーを取り扱った経験があるもの
とごちゃごちゃ色々ありますが、大抵の人は4番の実技講習を受けると思います。
これらの条件証明書類と別の日に受験する学科試験の合格のハガキを郵送して晴れて2級ボイラー技士の誕生です。おめでとうございます(まだ早い)
ちなみに学科試験は地域によって異なりますが、地方は出張受験として大体年に1回程度開催されます。科目は
ボイラーの構造に関する知識 | 10問 |
ボイラーの取扱いに関する知識 | 10問 |
燃料及び燃焼に関する知識 | 10問 |
関係法令 | 10問 |
試験時間は13:30~16:30の3時間で5択のマークシート方式です。
合格基準は全ての科目で4割以上、トータルで24問以上正解で合格となります。
受験料は8,800円(非課税)となっています。
実技講習と学科試験はどちらを先に受けても問題ありません。良く言われているのは実技講習を受けてからの方がボイラー自体理解しやすいのでこちらをオススメする人は多いです。
合格率は毎年約55%前後なので決して難しい資格ではありません。しっかり勉強すれば合格出来る範囲だと思います。
ボイラー実技講習について
一般社団法人日本ボイラー協会の各都道府県支部などで定期的に実施されている講習です。3日間行われ2日は学科講習、最終日が実習となります。
学ぶ内容として
- 燃焼
- 附属設備及び附属品の取扱い
- 水処理及び吹き出し
- 点検及び異常時の処置
となります。
受講料は23,100円(税込み)とテキスト2冊(1,151円と1,375円)が掛かります。
会社経由の場合は会社が負担してくれると思いますが(うっめまいが…)個人で受講される場合は地味に痛い出費ですね…
しかも、1日でも欠席したり遅刻、途中退出などした場合無効となります。なので意地でも3日間受ける必要があります。
大抵平日を挟むので有給を取得しなければいけません。聞いた話だと一応会社で必要な資格なので会社によっては出勤扱いにして貰える場合もあるみたいですね…
羨ましい…
とまぁここまで長々と説明して来ましたが、2級ボイラー取得の道のりを簡単にまとめると
講習で約25,000円と3日間費やし、独学で試験勉強をして8,800円払って受験する。
以上です。
ちなみにこれとは別に日本ボイラー協会が主催する二級ボイラー受験準備講習会と呼ばれる学科講習会が学科試験の前に開催されます。
地域によって値段は異なるかもしれませんが、受講料は13,200円とテキスト3冊(2,750円、2,200円、1,375円)掛かります。
これで確実に合格出来るなら安いかもしれませんが、この講習会も受講するとなるとトータルで約5万円近く掛かります。お金に余裕のある人は受講されてみてはいかがでしょうか。
もしかしたら善良な会社なら講習代を出してくれるかもしれないので打診してみてもいいかもしれませんね。うちの会社はまず期待出来ないです。うん、間違いない。
実際に実技講習を受けて感じた事
講習内容は前の項でも書きましたが、ボイラーの基本的な事項について学習します。
しっかり話を聞けば勉強になると思うのですが、最初の2日間はひたすら講義で、ずっとひたすら同じような話をしているだけで非常に眠たいです。
しかし、周りに寝ている人はあまりいなかったと思うので(自分は一番前の席なので確認出来なかった)尚更地獄でした。一番前だったのも苦痛の要因でしたね。
話は一応聞いていましたが、ほとんど頭に入りません。
おいおい…
もしかしたら最後に簡易的な試験があるかと思って所々メモをしていましたが、正直無意味でした(今後の事を考えると無意味ではないですが…
最終日の実技だけは少しだけ楽しかったです。実際にボイラーを見に行ったり疑似的なボイラー装置を触ったりと基本的に動いていたので眠気はほとんどありませんでした。
自分は会社で毎日のようにボイラーの点検をしているので馴染みがありますが、炉筒煙管ボイラーなどは初めて見る設備なので新鮮でした。
ただ、講師同士でグダグダで段取りが悪く何もしていない時間も多かったです。
正直ずっと実技だけでもいいと感じました。一番タメになったのは最終日だけだったというあっという間の3日間でした。
学科試験の参考にはあまりならないと思います。むしろボイラーの仕組みだけでも知れたら十分だと思います。
水面計の機能試験の方法は実際に自分で行うと思いますが、これはしっかり手順を覚えておきましょう。
もし今後ボイラーの実技講習を受ける予定のある人は、講習自体は大した事ないのですがひたすら睡魔と戦うので覚悟して臨んで下さい。現場からは以上です。
まとめ
とりあえず実際に自分が講習に行って感じた事をまとめました。
学科試験までまだ時間はあるのでこれからゆっくり勉強していこうと思います。ボイラー技士に関する記事は多数ありますが、講習の中身について記載されている記事はあまり見当たらなかったので誰かの参考になれば幸いです(ならない)
あと、以前受験した高圧ガスの勉強した事が結構出てきます。今後高圧ガスを受験される方は先にボイラー技士を取得しておくと少しだけ有利になるかもしれませんね。
今回はこの辺でノシ
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