どーも、ききです。
今回は日商簿記2級で出題される工業簿記の計算問題の解き方や簡単な例題について解説します。
その中で、商業簿記とは異なり、計算問題が多く出題されますが、この計算問題をしっかり解けるようになると一気に工業簿記が楽になります。
そのため、今回は計算問題に特化した内容の記事となっているので、試験前にポイントなどをしっかり押さえておきましょう。
過去に作成した簿記関係の記事はこちら(3級の内容も含みます)
原価の基本公式

◆ 原価の構成
- 製造原価 = 直接材料費+直接労務費+製造間接費
- 総原価 = 製造原価+販売費及び一般管理費
材料費の計算
◆ 材料消費量
- 材料消費量 = 期首材料+当期材料購入-期末材料
◆ 材料費
- 材料費 = 材料消費量 × 単価
労務費の計算
◆ 直接労務費
- 直接労務費 = 直接作業時間 × 賃率
◆ 間接労務費
- 間接作業時間 × 賃率 → 製造間接費へ
製造間接費(配賦・予定配賦)
◆ 予定配賦率
- 予定配賦率 = 予定製造間接費 ÷ 予定配賦基準量
(配賦基準:直接作業時間、機械時間など)
◆ 配賦額
- 配賦額 = 実際配賦基準量 × 予定配賦率
◆ 配賦差異
- 配賦差異 = 実際発生額 - 配賦額
個別原価計算
◆ 製造指図書別原価
- 製造原価 = 直接材料費+直接労務費+配賦間接費
◆ 完成品単価
- 完成品単価 = 製造原価 ÷ 完成数量
総合原価計算(工程別)
◆ 完成品原価
- 完成品原価 =(期首仕掛品原価+当期投入原価-期末仕掛品原価)
◆ 完成品単価
- 完成品単価 = 完成品原価 ÷ 完成数量
等級別総合原価計算
◆ 換算数量
- 換算数量 = 数量 × 等級係数
◆ 単価
- 単価 = 総原価 ÷ 換算数量合計
連産品(結合原価)
◆ 分離点原価の配分(販売価額基準)
- 配分率 = 各製品の販売価額 ÷ 販売価額合計
- 配分原価 = 結合原価 × 配分率
副産物
◆ 副産物価額
- 副産物価額は 製造原価から控除
標準原価計算
◆ 標準原価
- 標準原価 = 標準数量 × 標準単価
◆ 原価差異
- 原価差異 = 実際原価 - 標準原価
◆材料費差異
- 価格差異=(実際単価-標準単価)×実際数量
- 数量差異=(実際数量-標準数量)×標準単価
CVP分析(損益分岐点)
◆ 貢献利益
- 貢献利益 = 売上高-変動費
◆ 損益分岐点売上高
- 損益分岐点売上高 = 固定費 ÷ 貢献利益率
◆ 貢献利益率
- 貢献利益率 = 貢献利益 ÷ 売上高
覚え方の簡単なコツ
- 「÷」が出たら単価・率
- 「×」が出たら原価
- 工業簿記は
👉 原価 ÷ 数量 = 単価
👉 数量 × 単価 = 原価
これの繰り返し
例題

【材料費計算】
期首材料 300kg(@200円)
当期購入 1,200kg(@220円)
期末材料 400kg
当期の材料費はいくらか。
▶ 解き方
材料消費量
= 300 + 1,200 − 400 = 1,100kg
材料費
= 1,100 × 220 = 242,000円
【直接労務費】
直接作業時間 2,400時間
賃率 1,500円
直接労務費はいくらか。
▶ 解き方
2,400 × 1,500 = 3,600,000円
【製造間接費・予定配賦】
予定製造間接費 4,800,000円
予定直接作業時間 2,400時間
実際直接作業時間 2,500時間
当期配賦額はいくらか。
▶ 解き方
予定配賦率
= 4,800,000 ÷ 2,400 = 2,000円/時間
配賦額
= 2,500 × 2,000 = 5,000,000円
【個別原価計算】
ある製造指図書の原価は以下の通り。
- 直接材料費:400,000円
- 直接労務費:300,000円
- 製造間接費配賦額:200,000円
完成数量:500個
完成品単価はいくらか。
▶ 解き方
製造原価
= 400,000 + 300,000 + 200,000 = 900,000円
完成品単価
= 900,000 ÷ 500 = 1,800円
【総合原価計算】
期首仕掛品原価 200,000円
当期投入原価 1,000,000円
期末仕掛品原価 150,000円
完成数量 850個
完成品単価はいくらか。
▶ 解き方
完成品原価
= 200,000 + 1,000,000 − 150,000
= 1,050,000円
完成品単価
= 1,050,000 ÷ 850 ≒ 1,235円
【等級別総合原価計算】
等級A:400個(係数1.0)
等級B:300個(係数0.8)
総原価:920,000円
等級Aの単価はいくらか。
▶ 解き方
換算数量
A:400 × 1.0 = 400
B:300 × 0.8 = 240
換算数量合計 = 640
単価
= 920,000 ÷ 640 = 1,437.5円
👉 等級A単価 = 1,437.5円
【連産品(販売価額基準)】
結合原価 600,000円
製品X:販売価額 400,000円
製品Y:販売価額 200,000円
製品Xへの配分原価はいくらか。
▶ 解き方
配分率
= 400,000 ÷ 600,000 = 2/3
配分原価
= 600,000 × 2/3 = 400,000円
【副産物】
主製品の製造原価 1,200,000円
副産物売却価額 80,000円
主製品の修正後製造原価はいくらか。
▶ 解き方
1,200,000 − 80,000 = 1,120,000円
【標準原価・材料費差異】
標準数量 1,000kg(@200円)
実際数量 1,050kg(@210円)
材料費差異はいくらか。
▶ 解き方
標準原価
= 1,000 × 200 = 200,000
実際原価
= 1,050 × 210 = 220,500
材料費差異
= 220,500 − 200,000 = 20,500円(不利差異)
【CVP分析】
売上高 2,000,000円
変動費 1,200,000円
固定費 600,000円
損益分岐点売上高はいくらか。
▶ 解き方
貢献利益
= 2,000,000 − 1,200,000 = 800,000
貢献利益率
= 800,000 ÷ 2,000,000 = 0.4
損益分岐点売上高
= 600,000 ÷ 0.4 = 1,500,000円
【個別原価計算+予定配賦】
A社では個別原価計算を採用している。
当期の資料は次のとおりである。
- 予定製造間接費:3,600,000円
- 予定直接作業時間:1,800時間
- 実際製造間接費:3,750,000円
製造指図書No.101の実績は以下のとおり。
- 直接材料費:420,000円
- 直接作業時間:250時間
- 直接労務費:375,000円
① 予定配賦率
② 製造指図書No.101の製造原価
③ 製造間接費配賦差異
▶ 解き方
① 予定配賦率
3,600,000 ÷ 1,800 = 2,000円/時間
② 製造間接費配賦額
250 × 2,000 = 500,000円
製造原価
420,000 + 375,000 + 500,000
= 1,295,000円
③ 配賦差異
3,750,000 −(1,800×2,000)
= 3,750,000 − 3,600,000
= 150,000円(過少配賦)
【総合原価計算】
B社は単一工程の総合原価計算を行っている。
- 期首仕掛品原価:180,000円
- 当期投入原価:1,020,000円
- 期末仕掛品原価:200,000円
- 完成数量:1,000個
① 完成品原価
② 完成品単価
▶ 解き方
① 完成品原価
180,000 + 1,020,000 − 200,000
= 1,000,000円
② 完成品単価
1,000,000 ÷ 1,000
= 1,000円
【等級別総合原価計算】
C社では等級別総合原価計算を行っている。
| 等級 | 数量 | 係数 |
|---|---|---|
| A | 600 | 1.2 |
| B | 500 | 1.0 |
| C | 400 | 0.8 |
総原価:1,760,000円
① 換算数量合計
② 等級A製品の単価
▶ 解き方
① 換算数量
A:600×1.2=720
B:500×1.0=500
C:400×0.8=320
合計 = 1,540
② 単価
1,760,000 ÷ 1,540 ≒ 1,143円
👉 等級A単価:1,143円
【標準原価計算+差異分析】
D社は材料費について標準原価計算を行っている。
- 標準数量:2,000kg
- 標準単価:300円
- 実際数量:2,100kg
- 実際単価:320円
① 標準原価
② 実際原価
③ 材料費差異
④ 価格差異
⑤ 数量差異
▶ 解き方
① 標準原価
2,000 × 300 = 600,000円
② 実際原価
2,100 × 320 = 672,000円
③ 材料費差異
672,000 − 600,000
= 72,000円(不利差異)
④ 価格差異
(320 − 300) × 2,100
= 42,000円(不利)
⑤ 数量差異
(2,100 − 2,000) × 300
= 30,000円(不利)
【CVP分析】
E社の当期データは次のとおりである。
- 売上高:5,000,000円
- 変動費:3,000,000円
- 固定費:1,600,000円
① 貢献利益
② 貢献利益率
③ 損益分岐点売上高
④ 営業利益
▶ 解き方
① 貢献利益
5,000,000 − 3,000,000 = 2,000,000円
② 貢献利益率
2,000,000 ÷ 5,000,000 = 0.4
③ 損益分岐点売上高
1,600,000 ÷ 0.4
= 4,000,000円
④ 営業利益
2,000,000 − 1,600,000
= 400,000円
最後に

何度も伝えていますが、工業簿記は簿記2級において貴重な得点源になります。
もちろん仕訳も重要ですが、計算問題の数も多いので、事前にしっかり確認して対策を講じておく事が合格への近道になります。
受験される方は参考にしてみてください。
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色々読んでみて自分に合うものを選んで勉強していきましょう。
今回はこの辺で…










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