どーも、ききです。
今回はフォークリフトの試験で技能試験の前に受ける学科試験の攻略について解説します。
学科試験とは
フォークリフトの免許を取得する時は、決められた時間のカリキュラム通りに受講し、各試験に合格しないと修了証が貰えません。
講習科目 | 講習時間 |
フォークリフトの走行に関する装置の構造及び取扱いの方法に関する知識 | 4時間 |
フォークリフトの荷役に関する装置の構造及び取扱いの方法に関する知識 | 4時間 |
フォークリフトの運転に必要な力学に関する知識 | 2時間 |
関係法令 | 1時間 |
修了試験 | 約40分 |
元々はこんなものなかったらしいですが、労働災害があまりに多く、しっかりとしたルールを決めようとこのような決まりが制定されたらしいです(講習の時に講師の人が言ってた)
あくまでも実技試験がメインなので、その前哨戦である学科試験は軽くパスしたい…所ですが、実はしっかり講義を聞いていないと多分落ちます。
ハッキリ言って落ちるような試験ではないですが、落ちる人は一定数いるみたいです。
学科試験を落ちるといくら実技試験で素晴らしい成績を出しても修了証は貰えません。
とはいえ学科試験の合格率は98%以上らしいので、まず落ちる事はありませんが、仮に98%以上だったら50人に1人は落ちている計算になります(これも講師の人が言ってた
更に初日はみっちり学科の講習をして夕方そのまま試験なので帰って復習する時間もありません。
なので意地でも気合いで話を聞く必要があります。
例えば、仕事で夜勤明けで講習を受けるとかなりヤバいかもしれません…
うおぉ…寝てないのに、さすがにぶっ続けで講義は地獄だな…
この記事では、講習で
あー、ここ試験に出るかもしれないからマーキングしてね
って言われた部分を解説します。
そのまま試験に出たパターンとちょっと言い回しが違うパターンがありますが、基本的にはそのまま出題されます。
試験を受ける場所によって問題は違う可能性は十分ありますが、大方重要な部分はどこで受験しても内容に差はないと思います。
総則
フォークリフトの概要
フォークリフトはハンドル切れ角度が大きく、車体が小型化されているので小回りが利く。
フォークリフトの動力は主に電気式とエンジン式に分かれている。
エンジン式は
- ガソリン式
- LPG式(液化石油ガス)
- CNG式(圧縮天然ガス)
- ディーゼル式(軽油)
フォークリフトの機能・性能
荷を高く上げた時の安定性、走行中の急旋回、急制御した場合の安定性などフォークリフト本体と荷の重心の高さによる影響を考慮して、これを超えるとフォークリフトが転倒してしまう勾配を安定度として定めている。
この企画に定められたフォークリフトの安定度は、ある使用条件下での数値を示すものであって、この規格が示された安定度を満足するフォークリフトであっても、あらゆる使用条件下での安全性が保障されるものではない。
フォークの強度
最大荷重に対して、3倍以上の安全性がある事を意味している。
リフトチェーンの強度
最大荷重に対して、5倍以上の安全性がある事を意味している。
フォークリフトの走行、荷役に関する装置の構造及び取扱いの方法に関する知識
フォークリフトのエンジンはクランクシャフトが2回転する間に、吸入、圧縮、燃焼及び排気の4つの工程(サイクル)を行う4サイクルエンジンが一般的である。
油圧装置
油圧回路に流れる作動油にとって最も必要な特性は
- 粘度が適当である事
- 泡立ちにくい事(消泡性)
- 錆が生じにくい事(防錆性)
作動油は通常一般的使用条件では、油温が80℃程度まで上昇するから、熱による酸化安定度が良く粘度変化の少ないものが必要となる。
アタッチメント
クレーンアーム…パレット使用が不可能な運搬でも吊り下げ機能で対応出来る。積載走行時、急旋回すると車両が不安定となり、最悪の場合転倒する危険性がある。
リーチフォーク…貸車、トラックへの片側からの積み込みも、奥いっぱいまで可能
マニプレーター…鍛造物などを掴み、回転させる為のアタッチメント
パレット
ボックスパレット…ばら物等を運搬する為に、パレットの上部の3面または全面に鉄板、パイプ、金網等による囲いを設けたもので、囲いは固定式の他に取り外しや折り畳みの可能なものがあり、蓋つきのものもある。
パレット積付けパターンは多数の方法がありますが、ピンホイール積みと呼ばれるものが一番崩れにくく安定します。
中央に空間を設け、それを取り囲み、風車形に積み付ける方式です。こちらの画像を参考にして下さい。
引用:荷役装置について
取り扱いの方法
フォークリフトは積荷の状態で必要以上(20cm)にリフトし、またはマストを垂直かそれ以上の前傾状態で走行してはいけない。
坂道を上り下りをする時は荷が坂の上方になるようにする。
フォークリフトを離れる場合には、駐車ブレーキを完全に掛け、変速レバーを中立にしフォークなどを床面に降ろし、原動機を止めておく事。また、キーを忘れずに抜いておく事。
フォークリフトの運転に必要な力学に関する知識
力には「大きさ」「方向」「作用点」の3つの要素があり、これを「力の3要素」という。
1kgの質量を持つ物体に1m/s^2の加速度を生じる力の大きさを1N(ニュートン)と定めこれを力の単位としている。
質量・重さ
特に覚えておく必要があるものは
物の種類 | 1m^3当たりの質量(t) |
鉛 | 11.4 |
コンクリート | 2.3 |
水 | 1.0 |
杉 | 0.4 |
この4つは丸暗記しましょう(嫌
荷重・応力及び材料の強さ
こちらに関してはこちらの画像の「せん断荷重」を覚えて下さい。簡単に説明するとハサミと同じ原理です。
引用:株式会社九飛勢螺
荷重曲線による最大荷重・許容荷重
これに関してもこちらの画像を覚えて下さい。
引用:ピー・シー・エス株式会社
例えば
「荷重中心が800、4500mm MASTの時の最大荷重は?」
みたいな問題が出るかもしれないので、このグラフの見方を覚えましょう(ちなみに答えは1600kgです)
関係法令
それぞれの言葉の意義は
労働災害…労働者の就業に係る建設物、設備、原材料、ガス、蒸気、粉塵等により、又は作業行動その他業務に起因して、労働者が負傷し、疾病に掛かり、又は死亡する事
労働者…労働基準法第9条に規定する労働者(同居に親族のみを使用する事業又は事業所に使用される物及び家事使用人を除く)をいう。
事業者…事業を行う者で、労働者を使用するものをいう。
労働者の就業に当たっての措置
事業者は労働者を雇い入れたい時は当該労働者に対し、厚生労働省令で定める所により、その従事する業務に関する安全又は衛生の為の教育を行わなければならない。
前項の規定は労働者の作業内容を変更した時についても準用する。
事業者は危険又は有害な業務で、厚生労働省令で定めるものに労働者を就かせるときは、厚生労働省令で定める所により、当該業務に関する安全又は衛生の為の特別教育を行わなければならない。
事業者はクレーンの運転その他の業務で政令で定めるものについては、都道府県労働局長の当該業務に係る免許を受けた物又は都道府県労働局長の登録を受けた者が行う当該業務に係る技能講習を修了した者その他厚生労働省令で定める資格を有するものでなければ当該業務に就かせてはならない。
第1項の規定により当該業務に就く事が出来る者は、当該業務に従事するときは、これに係る免許証その他その資格を証する書面を携帯していなければならない。
労働安全衛生規則
事業者は、特別教育を行った時は、当該特別教育の受講者、科目等の記録を作成して、これを3年間保存しておかなければならない。
荷役運搬機械等
省令において車両系運搬機械等とは以下のものを指す
- フォークリフト
- ショベルローダー
- フォークローダー
- ストラドルキャリヤー
- 不整地運搬車
定期自主検査
自主検査を行った時は、次の事項を記録しこれを3年間保存しなければならない。
- 検査年月日
- 検査方法
- 検査箇所
- 検査の結果
- 検査を実施した者の氏名
- 検査の結果に基づいて補修等の措置を講じた時はその内容
最後に
ハッキリ言って当日こんな記事読む時間ないかもしれませんが、もしフォークリフトの免許を取得しようとしてる時にふと思い出したら読んでみて下さい。
ちなみに余談ですが、周りはフォークリフトの「免許」と言う人が多いですが、実際は「修了証」です。
あくまでも決められたカリキュラムを修了したって意味で修了証なのですが、まぁ意味合いは免許と同じ扱いなので気にしなくてもいいです(だったら言うなよ
今回はこの辺で…ノシ
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