高圧ガス 丙種化学特別 学識計算問題対策

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どーも、ききです。

今回は高圧ガス丙種化学特別試験の学科科目における鬼門「計算問題」について覚える内容を例題も含めて解説します。

過去に高圧ガスに関する記事を作成していますが、その時に記事にした内容以外も含まれています。

2020年に記事作成した時点での過去5年の範囲では出題されなかった部分ですが、今後出題される可能性もあるので、試験対策として把握しておくと良いです。

これから学習される方は一度読んで頭に入れてください。

なるべく分かりやすく公式や簡単な応用問題について解説しています。

過去に作成した高圧ガス丙種化学特別に関する記事はこちら

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1. 理想気体の状態方程式

PV=nRT

  • P:圧力 (Pa または MPa)
  • V:体積 (m³)
  • n:モル数 (mol)
  • R:気体定数 = 8.31 J/(mol·K)
  • T:絶対温度 (K)

単位換算:
1 MPa = 1×10⁶ Pa
℃ → K : T(K)=t(℃)+273


2. 状態変化の関係式(ボイル・シャルルの法則)

変化条件公式
等温変化温度一定P₁V₁=P₂V₂
等圧変化圧力一定V₁÷T₁=V₂÷T₂
等積変化体積一定P₁÷T₁=P₂÷T₂

3. 一般気体変化の式(状態1→2)

P₁V₁÷T₁=P₂V₂T₂


4. 気体のモル質量・密度の関係

ρ=PM÷RT

  • ρ:密度 (kg/m³)
  • M:モル質量 (kg/mol)

5. モル数・質量・体積の関係

n=m÷M、V=nRT÷P​

  • 標準状態(0℃, 1atm=101.3kPa)では、
    1 mol の気体体積 = 22.4 L = 0.0224 m³

6. 仕事の計算(等温変化)

可逆等温変化での仕事

W=nRTln⁡(V₂÷V₁) or W=nRTln(⁡P₁÷P₂)

(単位:J)


7. 内部エネルギー変化(理想気体)

  • 等温変化:ΔU = 0
  • 等容変化:ΔU = nCvΔT
  • 等圧変化:ΔU = nCpΔT – PΔV(※試験では簡略して使用)

8. 比熱の関係式

Cp−Cv=R、γ=Cp​​÷Cv

(γ:比熱比)


9. ポリトロープ変化(断熱変化含む)

PV^n=一定

  • 断熱変化の場合: n=γ

仕事: W=(P₂V₂−P₁V₁)÷(1−n)

温度比: T₂÷T₁=(V₁÷V₂)^n−1


10. 熱量計算

  • 比熱公式:

Q=mcΔT

  • 相変化(融解・蒸発):

Q=mL


11. 液化・蒸発関連

  • 飽和蒸気圧は温度上昇で増加
  • クラペイロンの式(出題少):

dP÷dT=L÷T(Vg−Vl)


12. 混合気体(理想混合)

  • 全圧: P=P1+P2+…(ドルトンの法則)
  • 分圧: Pi=yiP
    (yi​:モル分率)

13. 実際に出やすい計算テーマ例

テーマ使用公式例題タイプ
理想気体の圧力・体積PV = nRT状態変化
等温膨張の仕事W = nRT ln(V₂/V₁)可逆膨張仕事
密度計算ρ = PM/RT液化ガスの密度
温度変化の熱量Q = mcΔT加熱・冷却
状態変化3点比較P₁V₁/T₁ = P₂V₂/T₂圧力・体積・温度変化
モル質量求めるM = ρRT/Pガス同定問題

14. 単位まとめ(換算注意)

単位備考
圧力1 atm = 101.3 kPa = 1.013×10⁵ Pa試験ではkPa表記多い
体積1 L = 10⁻³ m³
温度K = ℃ + 273
仕事・熱量1 J = 1 N·m
R値8.31 J/mol·K

15. よくある落とし穴

  • ℃のまま計算して誤答 → 必ずKで!
  • MPa⇔Pa の換算忘れ(×10⁶)
  • ln計算で常用対数log10を使ってしまう(ln使用)
  • 比熱Cp・Cv・γの関係誤用

🌟 高圧ガス丙種化学 学識計算問題 公式・回答パターン集


【パターン①】理想気体の状態変化(等温変化)

🧩出題形式

温度一定のもとで、体積や圧力が変化したときの新しい圧力(または体積)を求める。

⚙️使用公式

P₁V₁=P₂V₂

🧮解法パターン

  1. 与えられた数値を同一単位にする(Pa or kPa、m³)。
  2. 式に代入して未知の値を求める。

📘例題

2.0 m³ の気体(100 kPa)を等温で 1.0 m³ に圧縮したときの圧力は?

P₁V₁=P₂V₂=100×2.0=P₂​×1.0→P₂​=200 kPa

答え:200 kPa


【パターン②】一般状態変化(温度も変わる)

⚙️使用公式

P₁V₁÷T₁=P₂V₂÷T₂

📘例題

100 kPa, 300 K, 2.0 m³ → 温度400 Kで体積3.0 m³になるとき、圧力は?

100×2.0÷300=P₂×3.0÷400

P2=(100×2.0×400)÷(300×3.0)=88.9 kPa

答え:89 kPa


【パターン③】密度・モル質量関係

⚙️使用公式

ρ=PM÷RT、M=ρRT÷P

📘例題

1.013×10⁵ Pa, 273 K で密度1.25 kg/m³ の気体のモル質量を求めよ。

M=(1.25×8.31×273)÷(1.013×10⁵)=0.0281 kg/mol

答え:28 g/mol(空気程度)


【パターン④】理想気体の仕事(等温変化)

⚙️使用公式

W=nRTln⁡(V₂÷V₁)

(膨張:W > 0、圧縮:W < 0)

📘例題

2.00 mol の理想気体を 300 K で 0.02 m³ → 0.04 m³ に可逆等温膨張。仕事は?

W=2.00×8.31×300×ln⁡(0.04÷0.02)

4986×0.693=3450 J(ln⁡(0.04÷0.02)は0.693)

答え:3.45×10³ J


【パターン⑤】温度変化による熱量計算

⚙️使用公式

Q=mcΔT

📘例題

質量1.0 kg、比熱2.0 kJ/kg·K の気体を 20℃ → 70℃ に加熱したときの熱量は?

Q=1.0×2000×(70−20)=1.0×2000×50=1.0×10⁵J

答え:1.0×10⁵ J


【パターン⑥】モル数・質量・体積変換

⚙️使用公式

n=m÷M,V=nRT÷P

📘例題

質量44 g の CO₂(M=44)を 300 K, 101 kPa における体積を求めよ。

n=44/44=1 mol

V=(1×8.31×300)÷(101×10³)=0.0247 m³

答え:0.0247 m³(=24.7 L)


【パターン⑦】断熱変化

⚙️使用公式

P₁V₁γ=P₂V₂γ、T₂=T₁(V₁÷V₂)^γ−1

📘例題

空気(γ=1.4)を断熱圧縮:V₁=2.0→V₂=1.0, T₁=300 K。T₂は?

T₂=300×(2.0÷1.0)^0.4=396 K

答え:396 K(約123℃)


【パターン⑧】モル分率・分圧(混合気体)

⚙️使用公式

Pi=yiP、yi=ni÷ntotal

📘例題

CO₂ 1 mol, N₂ 3 mol を混合したとき、全圧 400 kPa の分圧を求めよ。

yCO₂=1÷(1+3)=0.25

PCO₂​=0.25×400=100 kPa

答え:100 kPa


【パターン⑨】比熱関係(Cp・Cv・γ)

⚙️使用公式

Cp−Cv=R、γ=Cp÷Cv

📘例題

ある気体で Cp = 29.1 J/mol·K、R = 8.31 のとき Cv, γ を求めよ。

Cv=Cp−R=29.1−8.31=20.8

γ=29.1÷20.8=1.40

答え:Cv=20.8, γ=1.40


【パターン⑩】標準状態での体積換算

⚙️使用公式

標準状態:1 mol = 22.4 L = 0.0224 m³

V=22.4×n÷1.0

(L単位)

📘例題

2.0 mol の気体の標準状態での体積は?

V=2.0×22.4=44.8 L

答え:44.8 L

最後に

重々伝えていますが、高圧ガスの試験は2通りの受験方法があり、講習を受けるパターンと受けないパターンがあります。

講習受けるパターンは費用と時間がかかりますが合格しやすく、受けないパターンは費用と時間が抑えられますが難易度が跳ね上がります。

出来ればお金を掛けずに合格したいと思っている方が大半かと思うので、当ブログではそのような方に向けた試験の攻略などを中心に発信しています。

高圧ガス丙種化学特別に関しては全科目受験を目指す方に向けた内容となっているので、受験される方は他の記事も是非参考にしてみてください。

あまり書店には売られていませんが、高圧ガス試験の過去問やテキストは受験する際には必須なので、こちらも押さえておきましょう。

今回はこの辺で…

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