どーも、ききです。
令和2年度の高圧ガス試験なんとか一発で合格しました。全科目受験での合格率は19.3%でした。
その時の問題でいくつか当時の過去問やテキストに載っていない問題がありちょっと焦りましたが、仮にその問題が外れていても自己採点では合格点に達していたので特に心配してませんでした(ドヤ顔
今回はその時に出た問題集などに載っていなかった問題3つを解説しようと思います。
もう自分は二度と勉強しないと思いますが、今後受けられる方の助けに少しでもなればと思います。
ちなみに高圧ガスの試験についての詳細はこちらをご覧下さい。
各科目についての攻略記事はこちら
ちなみに今回は法令と保安管理技術については何も書きません。
似たような問題が多かったので法令と保安管理技術については過去問とテキストだけで十分だと思います(といっても同じ問題が出る訳ではないのでしっかり理解する必要があります)
充填量の計算
・内容量100ℓの真空の容器に酸素を充填したところ、容器内の酸素は温度10℃で圧力が2MPa(ゲージ圧力)になった。何kgの酸素が充填されたか。大気圧は0.101MPaであり、酸素の分子量は32とする。ただし、気体は理想気体とする。
いやー、この問題は盲点でした。過去問やテキストでも似たような問題が出ていましたが、それぞれモル数(mol)を求める問題でそちらの解き方は完璧に覚えていたのですが、何kgを求める場合は把握していませんでした。
ちなみにモル数の求め方は
- PV=nRT(nがモル数)
- n=PV/RT
- =(2+0.101)x100/8.3145x(273.15+10)x1000
- =約89.2mol
となります。ここから分子量が求められなくて困りましたが、求め方は
- mol数x分子量(g/mol数)=g
- =89.2x32
- =約2.8kg
となります。純粋にモル数と分子量を掛ければ良かった訳です。
ちなみにオーム社の参考書での解き方はちょっと分かりにくいのでこちらを紹介しました。
熱損失量の求め方
・厚さ20cmの耐火れんがの加熱炉壁の内面温度が400℃、外面温度が200℃の時、単位時間当たり平面壁1.0㎡当たりの熱損失量は何kWか。ただし、耐火レンガの熱伝導率は1.1W/(m・k)とする。
伝熱速度については厚さに反比例するとだけしか覚えてなかったのが敗因です(自分の勉強不足)公式を使った問題は過去問やテキストに一切出てなかったのでこちらも盲点でした…
解き方は
- Φ=kA(T1-T2)/L(k=熱伝導率、A=伝熱面積、L=厚さ)
- =1.1x1x(400-200)/0.2
- =1,100W
- =1.1kW
この問題は熱損失量を求めていますが、過去問やテキストには伝熱速度の求め方しか載っていません。伝熱して熱を損失しているので共に同じ意味を表しています。なのでこちらの求め方で正解です。
縦ひずみの%の求め方
・長さ5.5m、直径50mmの一様な断面を持つ、焼鈍した軟鋼の丸棒を引っ張った時、引張方向に伸びが3.2mmで、横方向(引張方向に直角な方向)に縮みが0.0090mmとなった。この時の縦ひずみはおよそ何%か。
えー、この問題も応力と伸び量の求め方は理解していましたが、このような問題が出るとは思いもしませんでした…せっかくあそこまで公式暗記したのにこの問題の前では無力でしたね。
縦ひずみの求め方は
- 縦ひずみ=軸方向の変形した長さ÷物の長さx100
- =3.2/5,500(mm)x100
- =0.058%
他の問題もそうですが、参考書に解き方が載っておらずネットで調べても中々出てこない問題がこれらの問題でした。
今年から急に難易度が上がったか不明ですが、今後も一筋縄ではいかない可能性があります。
最後に
これにて高圧ガス丙種化学特別の試験攻略記事はひとまず最終回です。もし追記したい事があればこの記事に付け加えていきます(他の記事は文字数が多く、重くなっています)
割とマニアックな資格で特定の業種でしか活躍の場はありませんが、この資格の勉強で得た知識は意外に役に立つ事が多く、ポンプの構造や溶接関係など覚えておいて損ではありません。
特に今後ボイラー技士を受験するつもりの方は凄く参考になると思います(順番的にボイラーが先の方が良いかもしれません、高圧ガスの方が難易度が高いです)
転職に有利な資格かは微妙なラインですが、工場の他にはローリーの運転手などでは必須の資格なのでもし今後受けられる方がいましたら、冒頭のリンクにこの資格に関する記事(主に自力で試験を突破する方)をいくつか書いているので良ければ参考にして下さい。
今回はこの辺でノシ
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