クレーン・デリック運転手免許(クレーン限定) 頻出問題をマスターして合格を勝ち取ろう! 原動機及び電気に関する知識編

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どーも、ききです。

さぁいよいよ来ました。クレーン試験の頻出問題解説の時間です(誰も待ってない

今回は3科目目の「原動機及び電気に関する知識」について解説していきます。

他の科目同様、クレーンの学科試験は基本的には過去問の類似問題が大半なので、過去問さえしっかりやっておけばまず合格できる試験です。

何度もお伝えしていますが、クレーンの資格に関しては学科試験よりも実技試験の方が重要です。

そのため、学科試験をとりあえず突破しないと何も始まらないので、まずは学科試験を確実に仕留める必要があります。

他の科目についてはこちらをご覧ください。

また、各科目の詳しい内容についても解説しているので、深堀りしたい方はこちらもどうぞ。

こちらは更新頻度が低いので、気長にお待ちください(早くしろ

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過去問解説

電気に関する知識

電気に関する記述として、適切なものは次のうちどれか。

1:交流は、電流及び電圧の大きさ並びにそれらの方向が周期的に変化する。

2:直流はAC、交流はDCと表される。

3:直流は、変圧器によって容易に電圧を変えることができる。

4:電力として工場の動力用に配電される交流は、地域によらず、60Hzの周波数で供給されている。

5:交流用の電圧計や電流計の計測値は、電圧や電流の最大値を示している。

引用:安全衛生技術試験協会

まず、この問題の答えはです。

電気は直流と交流に分かれますが、直流は一方通行に電気が流れ、交流は電流及び電圧の大きさ並びにそれらの方向が周期的に変化します。

分かりやすい例で例えると、直流は乾電池を指し、決まった方向で入れないと電気が流れないですが、交流は家庭などで使用するコンセントなどを指し、常に電気が行ったり来たりしています。

そのため、コンセントはプラグの向きに決まりがなく、どちら向きにしても電流が流れます。

②は記述が逆で、正しくは「直流はDC、交流はACと表される。」となります。

厳密にはDCは「Direct Current」の略で、ACは「Alternating Current」の略となります。

英語の意味的にDirectは直接って意味で、Alternatingは交互という意味なので、英語の意味が分かればイメージ付けやすいですね。

DirectはともかくAlternatingは良く分からなくても(読み方も含めて)片方だけ分かれば解けるので、直流はダイレクト!とそのまま覚えましょう。

③の直流は、変圧器によって容易に電圧を変えることができません。

直流をスイッチングして無理矢理交流に変換すれば変圧器で電圧を変える事ができますが、直流自体は変える事ができません。

ただこれはしっかり説明するとなると、非常に長くなるので、もう直流は変圧器が使えないとこのまま覚えましょう!(ただ面倒なだけ

④の「電力として工場の動力用に配電される交流は、地域によらず、60Hzの周波数で供給されている。」は誤りで、電力として配電される交流は、大体東日本では50Hz西日本では60Hzとなっています。

➄の「交流用の電圧計や電流計の計測値は、電圧や電流の最大値を示している。」は最大値ではなく、実効値となります。

覚え方は

実効→交流

実+効(交)

実行!!!

はい、次にいきます。

クレーンの電動機

クレーンの電動機に関する記述として、適切でないものは次のうちどれか。

1:かご形三相誘導電動機は、スリップリングやブラシがない極めて簡単な構造である。

2:三相誘導電動機の回転子は、固定子の回転磁界により回転するが、負荷がかかると同期速度より15~20%遅く回転する性質がある。

3:直流電動機では、固定子を界磁と呼ぶ。

4:三相誘導電動機の同期速度は、周波数を一定とすれば、極数が少ないほど速くなる。

5:巻線形三相誘導電動機は、固定子側、回転子側ともに巻線を用いた構造で、回転子側の巻線はスリップリングを通して外部抵抗と接続するようになっている。

引用:安全衛生技術試験協会

この問題で不適切な記述はとなります。

正しくは「三相誘導電動機の回転子は、固定子の回転磁界により回転するが、負荷がかかると同期速度より2~5%遅く回転する性質がある。」となります。

これはこーいうものとして覚えましょう。

この問題に限らず、「原動機及び電気に関する知識」の分野は電気工事士の免許を先に取得しておくと解きやすい問題が多いので、業務で必要な方は先に電気工事士の免許を取得しておくのも手かもしれません。

クレーンの電動機の付属機器

クレーンの電動機の付属機器に関する記述として、適切でないものは次のうちどれか。

1:制御器は、電動機に正転、停止、逆転及び制御速度の指令を与えるもので、制御の方式により直接制御器と間接制御器に大別され、さらに、両者の混合型である複合制御器がある。

2:ユニバーサル制御器は、1本の操作ハンドルを前後左右や斜めに操作することにより、2個の制御器を同時に又は単独で操作できる構造にしたものである。

3:押しボタンスイッチには、一段目で低速、二段目で高速運転ができるようにした二段押込み式のものがある。

4:ドラム形制御器は、ハンドルで回される円弧状のフィンガーとそれに接する固定セグメントにより操作回路を開閉する間接制御器である。

5:無線操作用の制御器には、切替え開閉器により、機上運転に切り替えることができる機能を持つものがある。

引用:安全衛生技術試験協会

この問題の不適切な文章は④で、記述が逆になっています。

正しくは「ドラム形制御器は、ハンドルで回される円弧状のセグメント固定フィンガーにより電動機の主回路を直接開閉する直接制御器である。」となります。

良く分からないかもしれませんが、このような図をイメージして下さい。

引用:CRANE⁻CLUB

合成抵抗

図のような回路について、AB間の合成抵抗の値に最も近いものは1~5のうちどれか。

1:20Ω

2:23Ω

3:26Ω

4:30Ω

5:40Ω

引用:安全衛生技術試験協会

この問題は「第二種電気工事士」の免許を持っている方であれば瞬殺で解く事が出来る問題です。

大前提として

  • 直列回路・・・それぞれの抵抗の和
  • 並列回路・・・分岐されている抵抗の「和分の積」

この2点を知っている事がこの問題を解くポイントとなります。

まず中央の並行回路の上二つを合成すると、和分の積より

(10x20)÷(10+20)=約6.7Ω

そしてこの6.7Ωと下の抵抗の合成抵抗は

(6.7x40)÷(6.7+40)=約5.7Ω

このようになり、この抵抗値が中央の合成抵抗となります。

あとは直列回路になるので、最後に左右の抵抗値を足して

5+5.7+15=約25.7Ω

このようになり、選択肢で一番近いのは③となります。

電気工事士も興味があればこちらをどうぞ

クレーンの電動機

クレーンの電動機に関する記述として、適切でないものは次のうちどれか。

1:かご形三相誘導電動機は、スリップリングやブラシがない極めて簡単な構造である。

2:三相誘導電動機の回転子は、固定子の回転磁界により回転するが、負荷がかかると同期速度より15~20%遅く回転する性質がある。

3:直流電動機では、固定子を界磁と呼ぶ。

4:三相誘導電動機の同期速度は、周波数を一定とすれば、極数が少ないほど速くなる。

5:巻線形三相誘導電動機は、固定子側、回転子側ともに巻線を用いた構造で、回転子側の巻線はスリップリングを通して外部抵抗と接続するようになっている。

引用:安全衛生技術試験協会

解答は②で、途中まで記述は合っていますが、同期速度より15~20%ではなく、2~5%遅く回転する性質があります。

三相誘導電動機の回転子が磁界と同じ回転をすると、回転子に磁界の時間的変化が生じないので、誘導起電力が発生しません。

したがって、回転子は磁界よりも若干遅くれて回転している事から、三相誘導電動機の回転子は、回転磁界よりも2~5%ほど遅く回転する性質があります。

別名非同期電動機とも呼ばれています。

また、④の「三相誘導電動機の同期速度は、周波数を一定とすれば、極数が少ないほど速くなる。」も覚えておきましょう。

クレーンの給電装置

クレーンの給電装置に関する記述として、適切でないものは次のうちどれか。

1:イヤー式のトロリ線給電は、トロリ線の充電部が露出しており、設置する場所によっては感電する危険がある。

2:爆発性のガスや粉じんが発生するおそれのある場所では、キャブタイヤケーブルを用いた防爆構造の給電方式が採用される。

3:パンタグラフのホイール式やシュー式の集電子の材質には、砲金、カーボン、特殊合金などが用いられる。

4:トロリ線給電のうち絶縁トロリ線方式のものは、一本一本のトロリ線が、すその開いた絶縁物で被覆されており、集電子はその間を摺動して集電する。

5:旋回体、ケーブル巻取式などの回転部分への給電には、トロリバーが用いられる。

引用:安全衛生技術試験協会

解答は➄の旋回体、ケーブル巻取式などの回転部分への給電には、トロリバーではなくスリップリングが用いられます。

スリップリングについてはクレーンとは異なりますが、こちらの図がイメージしやすいかと思います。

引用:スリップリング.com

クレーンの電動機の制御

クレーンの電動機の制御に関する記述として、適切でないものは次のうちどれか。

1:半間接制御は、巻線形三相誘導電動機の一次側を直接制御器で直接制御し、二次側を電磁接触器で間接制御する方式である。

2:間接制御は、電動機の主回路に電磁接触器を挿入し、主回路の開閉を電磁接触器に行わせる方式で、制御器は、主回路を開閉する電磁接触器の電磁コイル回路の開閉を受け持つ。

3:容量の大きな電動機を直接制御にすると、制御器のハンドル操作が重くなる。

4:間接制御は、直接制御に比べ、制御器は小型・軽量であるが、設備費が高い。

5:操作用制御器の第1ノッチとして設けられるコースチングノッチは、ブレーキにのみ通電してブレーキを緩めるようになっているノッチで、停止時の衝撃や荷振れを防ぐために有効である。

引用:安全衛生技術試験協会

解答は①で記述が逆となっています。

正しくは「半間接制御は、巻線形三相誘導電動機の一次側を電磁接触器で間接制御し、二次側を直接制御器で直接制御する方式である。」となります。

ちなみに直接制御は少し前に解説した「クレーンの電動機の付属機器」の「円弧状のセグメント固定フィンガーにより電動機の主回路を直接開閉する直接制御器」を指します。

電動機の容量が大きい場合は、ハンドル操作が重くなって回路の開閉が困難となるので、約45KWを越える電動機には使用されません。

まとめ

今回もクレーン免許の学科試験対策として「原動機及び電気に関する知識編」について解説しました。

まだ解説したい問題は他にもあるので、そちらに関しては随時更新していきます(予定

冒頭で過去問を中心に学習すれば合格出来ると伝えましたが、こちらはテキストは過去問が一緒になっているので、まだ手元にテキスト等がない方はこちらもご確認下さい。

今回はこの辺で…

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