どーも、ききです。
今年も近づいてきました地獄の「高圧ガス 丙種化学特別」試験。
当ブログでは高圧ガスに関する攻略記事を多数執筆していますが、今回は令和7年度の学識試験の過去問解説をします。
過去に執筆した高圧ガス関連の記事はこちらのカテゴリに分けています。

全科目網羅しているので受験される方はこちらもご確認下さい。
それでは、いくゾ

過去問解説

問1
次のイ、ロ、ハの記述のうち、単位などについて正しいものはどれか。
引用:高圧ガス保安協会
イ.SI 単位とは、世界共通に使える実用単位系として定められた国際単位系(SI)に属する単位のことである。
ロ.絶対圧力 p とゲージ圧力 pg の関係は、大気圧を pa とすると p = pg - pa である。
ハ.1 秒(s)当たりのエネルギーが 1 ワット(W)であるときの仕事率が 1 ジュール(J)である。
(1) イ (2) ロ (3) ハ (4) イ、ロ (5) イ、ハ
まず「イ」は正しい記述です。そのままです。
「ロ」の絶対圧力 p とゲージ圧力 pg の関係はp = pg - paではなくp = pg + paとなります。
「ハ」は記述が逆になっており、正しくは「1秒間に1ジュールのエネルギーを消費・仕事する仕事率が1 W」となります。
したがって答えは①となります。
こんな感じでサクサク解説していくので、試験前にサラッと読める感じでいきます。
問2
次のイ、ロ、ハの記述のうち、物質と分子などについて正しいものはどれか。
引用:高圧ガス保安協会
イ.プロパンは単体であり、オゾンは化合物である。
ロ.アルゴンは単原子分子であり、メタンは多原子分子である。
ハ.アボガドロの法則によると、すべての気体 1 mol は、標準状態でおよそ 22.4 L の体積を占める。
(1) イ (2) ロ (3) ハ (4) イ、ロ (5) ロ、ハ
「イ」の記述が逆になっており、プロパンが化合物、オゾンが単体となります。
「ロ」は正しい記述です。
ちなみにアルゴンはAr、メタンはCH₄となります。
「ハ」の記述も正しいです。
この22.4Lは良く出題されるのでしっかり覚えましょう。
したがって答えは⑤となります。
問3
次のイ、ロ、ハの記述のうち、理想気体について正しいものはどれか。
引用:高圧ガス保安協会
イ.温度が一定ならば、一定量の気体の体積は絶対圧力に反比例して変わる。
ロ.密閉容器内の温度を 20 ℃から 60 ℃に上昇させると、容器内の気体の絶対圧力は、20 ℃のときの 3.0 倍になる。
ハ.同温、同圧の気体の密度は、気体の分子量に比例する。
(1) イ (2) ロ (3) ハ (4) イ、ロ (5) イ、ハ
「イ」は正しい記述です。
これはボイルの法則を指します。
「ロ」の気体の圧力と温度の関係では、温度は℃ではなくK(絶対温度)で考えます。
つまり、20℃→293k、60℃→333kとなるので
333÷293=約1.14となり、圧力は1.14倍となります。
「ハ」は正しい記述です。
密度と分子量は比例関係にあります。
したがって答えは⑤となります。
問4
次のイ、ロ、ハの記述のうち、純物質の飽和蒸気圧について正しいものはどれか。
引用:高圧ガス保安協会
イ.密閉容器内で気体と液体が平衡状態にあるとき、この蒸気が示す圧力をその温度における飽和蒸気圧という。
ロ.密閉容器内の同一物質の飽和蒸気圧は、温度が同じならば、液量の多少にかかわらず同じである。
ハ.飽和蒸気圧は、温度の上昇とともに低くなる。
(1) イ (2) ロ (3) ハ (4) イ、ロ (5) ロ、ハ
「イ」は正しい記述です。
液体から蒸発する分子と、気体から液体へ戻る分子が同じ割合になった気液平衡状態で、蒸気が示す圧力を飽和蒸気圧といいます。
「ロ」も正しいです。
飽和蒸気圧は基本的に、「物質の種類」と「温度」によって決まります。
「ハ」の記述は逆になっており、飽和蒸気圧は、温度が上昇するほど高くなります。
温度が高くなる→液体分子の運動が活発になる→液体から飛び出す分子が増える→飽和蒸気圧が上昇する
という流れです。
したがって答えは④となります。
問5
問5 次のイ、ロ、ハの記述のうち、潜熱、顕熱、蒸発熱(気化熱)について正しいものはどれか。
イ.物質の相変化のみに使われる熱量を潜熱といい、例として燃焼熱がある。
ロ.標準大気圧下で水を 20 ℃から 60 ℃まで加熱するのに必要な熱量のような、物質の温度の上下に関係する熱量を顕熱という。
ハ.液体を気化させるのに必要な熱量を、蒸発熱あるいは気化熱という。(1) イ (2) ロ (3) ハ (4) イ、ロ (5) ロ、ハ
引用:高圧ガス保安協会
「イ」の前半の「相変化に使われる熱量」という部分は正しいですが、燃焼熱は潜熱ではありません。
燃焼熱は化学反応に伴って発生する熱なので、潜熱ではありません。
「ロ」の記述は正しいです。
顕熱=物質の温度を変化させるための熱と覚えましょう。
「ハ」の記述も正しいです。
液体 → 気体という相変化に必要な熱が、蒸発熱(気化熱)です。
例えば水を100℃まで加熱した後、さらに熱を加えて水蒸気にする場合、その熱は温度上昇ではなく気化という相変化に使われます。
したがって答えは⑤となります。
問6
次の化学反応式において、イ、ロ、ハの係数の組合せとして正しいものはどれか。
C₃H₆ + 「イ」 O₂ → 「ロ」 CO₂+ 「ハ」 H₂O
引用:高圧ガス保安協会
順番に係数を合わせていきます。
まずCは左辺に3つあるので「ロ」は3になります。
次にHは左辺に6つあり、右辺のH₂OはH₂なので6÷2=3となり「ハ」も3となります。
最後にここまでの状態のOを数えるとCO₂:3 × 2 = 6個、H₂O:3 × 1 = 3個なので合計が
6+3=9
となり、酸素分子 O₂ は1分子あたりO原子2個なので、
9÷2=9/2
となります。
したがって答えは①となります。
問7
次の式はエタンが完全燃焼するときの化学反応式である。
C₂H₆ + 7/2 O₂ → 2 CO₂ + 3 H₂O標準状態で、0.5 m³ の気体のエタンを理論上完全燃焼させるための最少必要空気量は、およそ何 m³ か。ただし、空気中の酸素濃度は 21 vol %とする。
(1) 1.8 m³ (2) 3.5 m³ (3) 8.3 m³ (4) 16 m³ (5) 21 m³
引用:高圧ガス保安協会
この問題は2ステップで解けます。
まず、C₂H₆1つに対してO₂は7/2、つまり3.5必要となります。
つまり0.5m³のメタンの場合
0.5×3.5=1.75m³の酸素が必要となります。
次に空気中の酸素は約21%となるので
1.75÷0.21=約8.3m³となり、答えは③となります。
この問題はショート動画でも解説しています。
問8
次のイ、ロ、ハ、ニのガスについて、標準状態における密度の小さいものから大きいものへ左から順に正しく並べてあるものはどれか。
引用:高圧ガス保安協会
イ.酸素
ロ.アンモニア
ハ.プロパン
ニ.水素
(1) ロ<ニ<イ<ハ (2) ロ<ニ<ハ<イ (3) ニ<イ<ロ<ハ
(4) ニ<ロ<イ<ハ (5) ニ<ハ<ロ<イ
それぞれの分子量は
- 水素(H₂)…2
- 酸素(O₂)…32
- アンモニア(NH₃)…17
- プロパン(C₃H₈)…44
したがってニ(水素)<ロ(アンモニア)<イ(酸素)<ハ(プロパン)となるので答えは④となります。
問9
次のイ、ロ、ハの記述のうち、爆発範囲について正しいものはどれか。
引用:高圧ガス保安協会
イ.一般に、温度の上昇とともに爆発下限界は上昇し、爆発上限界は低下して、爆発範囲が狭くなる。
ロ.可燃性混合ガスに窒素を添加して、混合ガス中の酸素濃度を限界酸素濃度よりも低く保っている状態では、可燃性ガスの濃度が高くなっても混合ガスは爆発範囲に入らない。
ハ.プロパンの空気中の爆発下限界(常温、標準大気圧)は、メタンのそれよりも低い。
(1) イ (2) ロ (3) ハ (4) イ、ロ (5) ロ、ハ
「イ」は一般に温度が上昇すると、
- 爆発下限界 → 低下
- 爆発上限界 → 上昇
- 爆発範囲 → 広くなる
となります。
つまり、温度が上がると爆発しやすくなります。
「ロ」は正しい記述です。
限界酸素濃度(LOC)とは、燃焼・爆発が起こるために必要な最低限の酸素濃度の目安です。
つまり、酸素濃度がLOCより低ければ、
可燃性ガス + 酸素不足 → 爆発しない
となります。
「ハ」も正しい記述です。
代表的な値を比較すると、
- メタン:約5 vol%
- プロパン:約2.1 vol%
となります。
したがって答えは⑤となります。
問10
次のイ、ロ、ハ、ニの記述のうち、ガスの性質について正しいものはどれか。
引用:高圧ガス保安協会
イ.アセチレンは、銅や銀などと接触すると極めて容易に分解を起こす金属アセチリドを生成し、これにより分解爆発を引き起こす危険性が高くなる。
ロ.アルシンは無色、無臭の不燃性ガスであり、毒性がなく、化学的に極めて不活性である。
ハ.プロパンおよびブタンは、いずれも無色、無臭の可燃性ガスであり、標準大気圧における沸点は、ブタンよりプロパンのほうが低い。
ニ.二酸化炭素は無色、無臭の可燃性ガスであり、水に溶解すると水溶液がアルカリ性を呈する。
(1) イ、ロ (2) イ、ハ (3) イ、ニ (4) ロ、ハ (5) ロ、ニ
「イ」の記述は正しいです。
アセチレン(C₂H₂)は、銅・銀などと接触すると金属アセチリドを生成することがあります。
この金属アセチリドは非常に不安定で、衝撃などによって爆発する危険性があります。
「ロ」の記述は全て誤りでアルシン(AsH₃)は、
- 無色
- 非常に強い毒性を持つ
- 可燃性がある
- 化学的に不安定
このようななガスとなります。
「ハ」の記述は正しいです。
沸点を比較すると、
- プロパン:約 −42℃
- ブタン:約 −0.5℃
この沸点は覚えておきましょう。良く出題されます。
したがって答えは②となります。
やっと半分…
ここまでで50点は取れるので四捨五入すると100点なので実質合格ですね!

…というのは冗談で、最後まで気合入れていきましょう。
問11
次のイ、ロ、ハ、ニの記述のうち、円管内の流れについて正しいものはどれか。
引用:高圧ガス保安協会
イ.まっすぐな円管路内を流れる流体の流れの状態が乱流である場合、平均流速が 2 倍になると、管摩擦係数を一定とすれば摩擦によるエネルギー損失は 4 倍になる。
ロ.一般的に、流体輸送は乱流域で行われるが、油や高分子溶液など粘度の高い液体では、層流状態で輸送されることが多い。
ハ.レイノルズ数は、管の内径、流体の平均流速、密度、表面張力を用いて求められる。
ニ.レイノルズ数が 7000 である流れは層流である。
(1) イ、ロ (2) イ、ハ (3) イ、ニ (4) ロ、ニ (5) ハ、ニ
「イ」は正しい記述です。
管内流れの摩擦によるエネルギー損失は、管摩擦係数が一定なら、流速の2乗に比例します。
「ロ」も正しい記述です。
粘度が高い液体では、流れが乱れにくくなるため、層流になりやすいです。
特に、油や高分子溶液などは粘度が高いため、層流状態で輸送されることがあります。
「ハ」のレイノルズ数に使うのは、管径・平均流速・密度・粘度です。
つまり「表面張力」ではなく、粘度が式に入ります。
Re=ρvd÷μとなります。
「二」のレイノルズ数が7000である流れは乱流となります。
具体的には
- Re < 2300 → 層流
- 2300~4000程度 → 遷移域
- Re > 4000 → 乱流
したがって答えは①となります。
問12
次のイ、ロ、ハ、ニの記述のうち、伝熱について正しいものはどれか。
引用:高圧ガス保安協会
イ.次の物質を 0 ℃における熱伝導率の大きいものから小さいものへ左から順に並べると、次のようになる。
アルミニウム>水(液体)>空気
ロ.平面壁の高温側から低温側への定常的な伝導伝熱において、伝熱速度はその温度差に反比例する。
ハ.多孔質材料の保温材がぬれて細孔内に水が浸入しても、水は対流しにくく保温能力は低下しない。
ニ.冷凍用低温管などに保冷材を巻く場合、結露を防ぐためには、保冷材の外表面温度を外気の露点より高く保つような保冷材厚さにする必要がある。
(1) イ、ロ (2) イ、ハ (3) イ、ニ (4) ロ、ハ (5) ハ、ニ
「イ」は正しい記述です。
0℃における熱伝導率を比較すると、
アルミニウム > 水 > 空気
となります。
熱伝導率が大きいほど、熱を伝えやすい物質です。
「ロ」の記述は逆となり、平面壁を通る定常熱伝導では、伝熱速度は温度差に比例します。
つまり、
温度差が大きい → 熱が速く伝わる
温度差が小さい → 熱がゆっくり伝わる
「ハ」の保温材の細孔には、熱を伝えにくい空気が存在しています。
そこに水が入り込むと、
空気 → 水
となり、一般に熱が伝わりやすくなるため、保温性能が低下します。
「二」の記述は正しいです。
結露は、表面温度が露点温度以下になると発生します。
したがって答えは③となります。
問13
下の図は炭素鋼の引張試験で得られる「応力-ひずみ線図」である。次のイ、ロ、ハの記述のうち、この線図について正しいものはどれか。
イ.X 軸はひずみ、Y 軸は応力を表す。
引用:高圧ガス保安協会
ロ.A 点を応力とひずみが比例して増加する限界点とすると、この点における応力値を降伏強さという。
ハ.G 点は試験片が破断する点で、この点における応力値を引張強さという。
「イ」は正しい記述です。
応力-ひずみ線図では、
- 横軸(X軸)=ひずみ
- 縦軸(Y軸)=応力
となります。
「ロ」のA点が「応力とひずみが比例する限界点」なら、これは比例限度です。降伏強さではありません。
降伏強さは、材料が弾性変形から塑性変形へ移行する際の応力を指します。
「ハ」の破断点=引張強さではありません。
引張試験では、応力が最大となる点が引張強さです。
引張強さ=最大応力
その後、試験片はくびれを生じて応力値が低下し、最終的にG点で破断します。
したがって、
G点=破断点 ⭕
G点の応力=引張強さ ❌
となります。
したがって答えは①となります。
問14
長さ 5.5 m、直径 50 mm の一様な断面をもつ焼なまし(焼鈍)した軟鋼の丸棒を軸方向に引っ張ったとき、引張方向の伸びが 3.2 mm で、横方向(引張方向に直角な方向)の縮みが 0.0090 mm となった。このときの縦ひずみはおよそ何%か。
引用:高圧ガス保安協会
(1) -0.058 % (2) -0.018 % (3) 0.018 % (4) 0.058 % (5) 0.28 %
まず縦ひずみ=「長さ方向の変化量 ÷ 元の長さ」 で求めます。
伸び÷元の長さなので
3.2÷5,500=約0.0005818(単位を5.5m=5,500mmに直します)
これを%に直すと
0.0005818×100=約0.0582
となり答えは④となります。
問15
次のイ、ロ、ハの記述のうち、金属材料の強度と破壊について正しいものはどれか。
引用:高圧ガス保安協会
イ.棒に引張荷重が加わるとき、断面が一様であれば、内部に生じる応力は一様であるが、棒に切欠きがある場合は、応力は切欠き部に近づくと急激に増大して切欠き底部で最大になる。このように形状が変化する部分で、応力の大きい部分が生じる現象を応力集中という。
ロ.材料の許容応力は、安全率を基準強さで割った値として決定される。
ハ.クリープ現象は、一般に、温度が高いほど、また材料の受ける応力が大きいほど顕著になる。
(1) イ (2) ロ (3) ハ (4) イ、ハ (5) ロ、ハ
「イ」の記述は正しいです。
棒に引張荷重を加えた場合、断面が一様なら、基本的に断面内の応力は一様になります。
一方、切欠き(キズ・溝など)があると、切欠きの周辺に応力が集中し、特に切欠き底部で応力が最大になります。これを「応力集中」といいます。
「ロ」の記述が逆になっており、正しくは材料の許容応力は、基準強さを安全率で割った値として決定されます。
「ハ」の記述は正しいです。
クリープとは、材料に一定の荷重・応力を長時間加えたとき、時間の経過とともに徐々に変形が進む現象となります。
クリープは、「高温・高応力・長時間」→ クリープが進みやすいと覚えておきましょう。
したがって答えは④となります。
問16
次のイ、ロ、ハの記述のうち、18 - 8 ステンレス鋼(SUS 304)について正しいものはどれか。
引用:高圧ガス保安協会
イ.低温になるほど衝撃値が低下し、ある温度以下になると衝撃値がほぼゼロとなり脆くなる性質がある。
ロ.低炭素鋼に Cr を約 18 %、Ni を約 8 %含んだ合金鋼である。
ハ.炭素鋼と同様に通常磁性をもつ。
(1) イ (2) ロ (3) ハ (4) イ、ロ (5) ロ、ハ
「イ」の記述は炭素鋼などのフェライト系材料で見られる低温脆性の説明です。
SUS304はオーステナイト系ステンレス鋼で、低温でも優れた靭性を持ち、一般的にこのような明瞭な低温脆性を示しません。
「ロ」の記述は正しいです。
これがSUS304=18-8ステンレス鋼の由来です。
おおまかに、
- Cr:約18%
- Ni:約8%
- 残り:Feなど
という組成です。
「ハ」のSUS304はオーステナイト系ステンレス鋼なので、通常は非磁性です。
ちなみに炭素鋼は基本的に磁性を持ちます。
したがって答えは②となります。
問17
次のイ、ロ、ハの記述のうち、溶接について正しいものはどれか。
引用:高圧ガス保安協会
イ.ミグ(MIG)溶接は、あらかじめ散布された粒状のフラックス中にワイヤを送給し、ワイヤ先端と母材との間にアークを発生させて溶接を行う。
ロ.サブマージアーク溶接は、被覆アーク溶接棒と被溶接部との間にアークを発生させて溶接を行う。
ハ.ティグ(TIG)溶接は、溶接部を不活性ガスでシールドしてタングステン電極と被溶接部との間にアークを発生させて溶接を行う。
(1) イ (2) ロ (3) ハ (4) イ、ロ (5) イ、ハ
「イ」の説明は、サブマージアーク溶接です。
サブマージアーク溶接では、粒状フラックスをあらかじめ溶接部に散布し、その中にワイヤを送給してアークを発生させます。
「ロ」の説明は、被覆アーク溶接の説明です。
サブマージアーク溶接は、粒状フラックスの中にワイヤを連続的に送給してアークを発生させます。
「ハ」は正しい記述です。
TIG溶接は、
- タングステン電極
- 不活性ガス(アルゴンなど)
- 電極と母材の間にアーク
という特徴があります。
TIGの「T」はTungsten(タングステン)と覚えると簡単です。
したがって答えは③となります。
この解説はショート動画でも解説しています。
問18
次のイ、ロ、ハ、ニの記述のうち、計測機器について正しいものはどれか。
引用:高圧ガス保安協会
イ.抵抗温度計は、液体の膨張を利用した温度計である。
ロ.隔膜式圧力計は、ダイヤフラムに加わる圧力が封入シリコーンオイルなどを経由してブルドン管に伝達することを利用している。
ハ.オリフィス流量計は、オリフィス板の上流と下流とで圧力に差が生じることを利用している。
ニ.差圧式液面計は、ディスプレーサを液中に浸し浮力による重力変化を利用している。
(1) イ、ロ (2) ロ、ハ (3) ハ、ニ (4) イ、ロ、ニ (5) イ、ハ、ニ
「イ」の抵抗温度計は、液体の膨張ではなく、温度によって金属などの電気抵抗が変化する性質を利用して温度を測定します。
ちなみに液体の膨張を利用するのは、一般的な液体封入温度計(水銀温度計など)です。
「ロ」の記述は正しいです。
隔膜式圧力計では、
圧力 → ダイヤフラム(隔膜) → 封入液 → ブルドン管
という形で圧力を伝達します。
腐食性の流体や固形物を含む流体などを測定するときにも利用されます。
「ハ」の記述も正しいです。
オリフィス板で流路を狭くすると流速が変化し、その結果、上流側と下流側に圧力差(差圧)が生じます。
この差圧から流量を求めるのがオリフィス流量計です。
「二」の説明はディスプレーサ式液面計の説明です。
差圧式液面計は、液体の高さによって生じる圧力差(差圧)を利用して液面を測定します。
したがって答えは②となります。
問19
次のイ、ロ、ハの記述のうち、往復圧縮機について正しいものはどれか。
引用:高圧ガス保安協会
イ.圧縮に要する仕事は、断熱圧縮のほうが等温圧縮よりも大きい。
ロ.往復圧縮機は、ピストンの往復運動によって吸い込んだガスを圧縮して送り出す、容積形圧縮機である。
ハ.ポリトロープ圧縮において、気体の絶対圧力 p と体積 V との関係は、pV = 一定というボイルの法則が成立する。
(1) イ (2) ロ (3) ハ (4) イ、ロ (5) ロ、ハ
「イ」の記述は正しいです。
同じ初期状態から同じ圧力まで圧縮する場合、
等温圧縮<ポリトロープ圧縮<断熱圧縮
となります。
等温圧縮は温度を一定に保ちながら圧縮するため、発生する熱を外部へ逃がせます。
一方、断熱圧縮では熱を逃がさないため温度が上昇し、より大きな仕事が必要になります。
「ロ」の記述も正しいです。
往復圧縮機は、
ピストンが往復運動
↓
シリンダー内の容積が変化
↓
ガスを吸い込む
↓
圧縮する
↓
吐き出す
という仕組みです。
したがって、容積形(容積式)圧縮機に分類されます。
「ハ」のpV=一定は等温変化の場合に成立する関係となります。
ポリトロープ変化では
pVⁿ=一定
となります。
この n はポリトロープ指数です。
したがって答えは④となります。
問20
次のイ、ロ、ハの記述のうち、ポンプについて正しいものはどれか。
引用:高圧ガス保安協会
イ.軸流ポンプは、容積形ポンプの 1 つであり、羽根車を回転させることによって高揚程が得られる。
ロ.往復ポンプは、シリンダ内のピストンまたはプランジャを往復運動させ、弁の開閉により液体を吸い込み、圧送するものである。
ハ.渦巻ポンプは、羽根車、ケーシング、軸などで構成されている。
(1) イ (2) ロ (3) ハ (4) イ、ハ (5) ロ、ハ
「イ」の軸流ポンプは「ターボ形ポンプ」であり、容積形ポンプではありません。
また、軸流ポンプは一般に、
- 大流量
- 低揚程
に適しています。
「ロ」の記述は正しいです。
往復ポンプは容積形ポンプの代表例。
ピストンやプランジャが往復することでシリンダ内の容積が変化し、
吸込み → 圧縮 → 吐出
を繰り返します。
「ハ」の記述も正しいです。
渦巻ポンプ(遠心ポンプ)の主要構成部品として、
- 羽根車(インペラ)
- ケーシング
- 軸
などがあります。
したがって答えは⑤となります。
最後に

ただでさえ難易度の高い高圧ガス丙種化学特別試験の中でも学識は覚える事が多く、計算問題もあるのでしっかり対策をしていないと落ちる可能性があります。
今回は令和7年度だけの解説でしたが、市販の過去問集などを何度もやってしっかり試験対策をしていきましょう!
ちなみに私はこの問題集を一期一句暗記するくらいの気持ちで勉強してました…(誰も聞いてない
今回はこの辺で…
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