ボイラー二級学科試験攻略 ボイラーの構造編

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どーも、ききです。

今回はボイラー二級の学科試験のボイラーの構造の攻略記事となります。

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ボイラー二級とは

ボイラーの試験についての細かい概要はこちらの記事に書いていますので、そちらをご覧下さい(丸投げ

今回の学科試験より先に実技講習を受けても、後で受けても構いません(一応オススメは先に実技講習)

ボイラー二級の合格率は

令和二年度ボイラー二級合格率は58.4%。毎年約50%前後で推移してます

約2人に1人が受かるレベルです。

ですが、普通に勉強すれば誰でも一発合格は可能です

どの試験にも一切勉強せずに挑む猛者がいますが、さすがに勉強しないとどんなに簡単と言われている資格でも落ちます。

今回のボイラーの試験は基本的には過去問を繰り返し解けば問題ありません。

というのも過去問から類似した問題しかほとんど出題されません(重要)

つまり、過去問以外の問題集は一切不要です。

仮にもっと知識を得たいと考えてるのであれば問題集なども読んでもいいと思いますが、今回はあくまでも合格のみを目指しているので、余計な費用は抑えましょう。

過去問も様々な所から販売されていますが、自分の使いやすいものを選ぶのがいいです。

こちらの過去問は答案と別冊となっているので比較的勉強しやすいかと思います。

そして、分からない所はテキストを見る…といった王道の勉強方法ですが、テキストは日本ボイラー協会より出版されているこちらが一番オススメです

何故このテキストが一番オススメかと言うと、本の中でポイントとして抑えている項目がそのまま試験に出ます。

極論を言えば、このポイントだけ抑えておけば合格出来ます。

※ちなみにこのテキストは実技講習の時に少し紹介されます(講習場所によるかもしれません)どんな内容か一度目を通しておくといいでしょう。

絵でも分かりやすく解説されているので、分からない時はこの本で全て解決します。

他にも色んなメーカーから問題集やテキストなど発売されていて、自分に合うものを買うのが一番ですが、このテキスト以上のものはないと思っています。

って言ってもポイントの数が多すぎてとても覚えられないゾ…

安心して下さい。

この記事では、過去問で良く出題される部分をピックアップして解説します。

例の如く、合格のみを目指す内容なので難しい説明は一切しません。なんか良く分からなくてもそのように覚えて下さい。

基本的にはほとんど正誤を問う問題が多いので、良く出題される部分は赤色で表示しています。

過去問と照らし合わせてこの記事を読むといいです。

ボイラー二級の過去問などの問題を解説しているブログは数多くあり、そのような過去問をやりまくっても問題ありません。

当記事はほぼ暗記のこの資格を受験する人の負担を少しでも軽減する事を目的に記事を書いています。

出題頻度の高い問題と低い問題があり、低い問題も覚えておけば安心ですが、そちらを覚えるよりも、その労力を頻度の高い問題の暗記に費やした方が効率がいいです。

長くなりそうなので、科目ごとに記事を分けていきます。

ボイラーの構造

ボイラーの燃焼室、伝熱面及び燃焼装置について、誤っているものは次のうちどれか。

この問題で良く問われる箇所は

  • 燃焼室に直面〜の文面は放射伝熱面、高圧ガス〜の文面は接触伝熱面と覚える
  • 燃焼装置は、液体燃料、気体燃料及び微粉炭にはバーナが、一般固体燃料には火格子などが用いられる(たまに微粉炭が火格子に紛れている問題が出ます)
  • 燃焼室は、加圧燃焼方式の場合は気密構造になっている(気密構造が開放構造になって出題される)

温度及び圧力について、誤っているものは次のうちどれか。

  • セルシウス(摂氏)温度t[℃]と絶対温度T[K]との間にはT=t+273の関係がある(Tとtが逆になって出題される)
  • 圧力計に表れる圧力をゲージ圧力といい、その値に大気圧を加えたものを絶対圧力という(ゲージ圧力と絶対圧力が逆に出題される)

ボイラーの給水系統装置について、誤っているものは次のうちどれか。

  • ディフューザポンプは案内羽根有り、渦巻ポンプは案内羽根なし
  • インゼクタは、蒸気の噴射力を利用して給水するものである(蒸気が空気になって出題される)
  • 給水内管は、一般に長い鋼管に多数の穴を設けたもので、胴又は蒸気ドラム内の安全低水面よりやや下方に取り付け(下方が上方で出題される)
  • 給水弁には、アングル弁又は玉形弁、給水逆止め弁は、スイング弁又はリフト弁

熱及び蒸気について、誤っているものは次のうちどれか。

  • 飽和温度は圧力が高くなると高くなり、飽和蒸気は低くなる(臨界圧力に達すると0になる)
  • 比体積も同じで飽和水は大きくなり、飽和蒸気は小さくなる
  • 過熱蒸気の温度と、同じ圧力の飽和蒸気の温度との差を過熱度という。
  • 乾き飽和蒸気は、乾き度が1の飽和蒸気である。
  • 飽和蒸気の比エンタルピは顕熱潜熱を加えたもの

下の図をぼんやり覚えておくと理解しやすいと思います。

引用:製造業に役立つ資格-2級ボイラー技士|温度と圧力と水蒸気について-

標準大気圧の下で、質量1㎏の水の温度を1K(1℃)だけ高めるために必要な熱量は約4.2kJであるから、水の比熱は約4.2kJ/(㎏・K)である。

この問題はこのまま覚えて下さい。

温度が一定でない物体の内部で温度の高い部分から低い部分へ、順次、熱が伝わる現象を熱伝導といい、高温流体から固体壁を通して、低温流体へ熱が移動する現象を熱貫流という。

  • 温度が一定~の文面は熱伝導、固体壁に接触して~の文面は熱伝達、固体壁を通して高温流体から低温流体へ~の文面は熱貫流
  • 熱貫流は、一般に熱伝達及び熱伝導が総合されたもの

こちらの画像が分かりやすいです↓

引用:KEIKI DRYER-熱伝導率、熱伝達率、熱貫流率の違い-
  • 空間を隔てて~の文面は放射伝熱
  • 伝熱作用は、熱伝導、熱伝達及び放射伝熱の三つに分けることができる。

ボイラーの水循環について、誤っているものは次のうちどれか

  • 水循環が良いと熱が水に十分に伝わり、伝熱面温度は水温に近い温度に保たれる。
  • 丸ボイラーは、水の対流が容易なので、特別な水循環の系路を構成する必要がない。
  • 自然循環式水管ボイラーは、高圧になるほど蒸気と水との密度差が小さくなり、循環力が弱くなるここ良く出題されます

ボイラーの容量及び効率について、誤っているものは次のうちどれか。

  • 蒸気ボイラーの容量(能力)は、最大連続負荷の状態で、1時間に発生する蒸発量で示される。
  • 蒸気の発生に要する熱量は、蒸気圧力、蒸気温度及び給水温度によって異なる。
  • ボイラー効率とは、全供給熱量に対する発生蒸気の吸収熱量の割合をいう。
  • ボイラー効率を算定するとき、燃料の発熱量は、一般に低発熱量を用いる。
  • 換算蒸発量は、実際に給水から所要蒸気を発生させるために要した熱量を、2,257kJ/kg で、除したものである。

ボイラーの鏡板について、誤っているものは次のうちどれか。

  • 強度は平鏡板<皿形鏡板<半楕円体形鏡板<全半球形鏡板

引用:2級ボイラー技士-ボイラーの鏡板とステーについて-

ボイラー各部の構造及び強さについて、誤っているものは次のうちどれか。

  • 楕円形のマンホールを胴に設ける場合には、短径部を胴の軸方向に配置
  • 鏡板で拘束されている~の文面は圧縮応力、胴板には~の文面は引張応力
  • 胴板の周継手の強さは、長手継手に求められる強さの1/2以上とする(逆の場合、長手継手の強さは周継手の2以上)
  • 補強のための板をガゼットステーと言い、接触しないようにブリージングスペースを設ける

炉筒煙管ボイラーについて、誤っているものは次のうちどれか。

先に実技講習を受けていると、この炉筒煙管ボイラーを実際に見ると思います。

  • 内だき式ボイラーで、一般に径の大きい波形炉筒と煙管群を組み合わせてできている。
  • 水管ボイラーに比べ、蒸気使用量の変動による圧力変動が小さい
  • 起動から所要蒸気を発生するまでに長時間を要する

水管ボイラーについて、誤っているものは次のうちどれか。

  • 伝熱面積当たりの保有水量が小さいので、起動から所要蒸気発生までの時間が短い
  • 高圧大容量の水管ボイラーには、炉壁全面が水冷壁で、蒸発部の対流伝熱面が少ない放射形ボイラーが多く用いられる。
  • 使用蒸気量の変動による圧力変動及び水位変動が大きい
  • 給水及びボイラー水の処理に注意を要し、特に高圧ボイラーでは厳密な水管理を行う必要がある。

水管ボイラーと丸ボイラーと比較した問題が良く出題されますが、割と真逆な性質をしていると覚えておくといいです。

超臨界圧力ボイラーに採用されるボイラーは、貫流ボイラーです。

このまま覚えて下さい。割と出題されます。

鋳鉄製ボイラーについて、誤っているものは次のうちどれか。

  • 鋼製ボイラーに比べ、強度は弱いが腐食には強い
  • 給水管は、ボイラー本体でなく、返り管に取り付けます(ハートフォード式連結法)
  • ポンプ循環方式の蒸気ボイラーの場合、返り管の取付位置は、安全低水面以下150mm以内の高さにする。
  • 返り管を取り付ける目的は低水位事故を防ぐ為

ボイラーに使用するブルドン管圧力計について、誤っているものは次のうちどれか。

  • ブルドン管は、断面が扁平な管(真円ではない)
  • ブルドン管に圧力が加わり管の円弧が広がると、歯付扇形片が動いて小歯車が回転
  • 圧力計のコックは、ハンドルが管軸と同一方向になったときに開くように取り付ける。

ボイラーの水面測定装置について、誤っているものは次のうちどれか。

  • ガラス水面計は、可視範囲の最下部がボイラーの安全低水面と同じ高さになるように取り付ける
  • 丸形ガラス水面計は、主として最高使用圧力1MPa以下の丸ボイラーなどに用いられる
  • 平形反射式水面計は白黒(水部と蒸気部の色)、二色水面計は赤緑、透視式は裏に光を当てる

ボイラーの水位検出器について、誤っているものは次のうちどれか。

  • 水位検出器は、原則として、2個以上取り付け、それぞれの水位検出方式は異なるものが望ましい。
  • 水位検出器の水側連絡管は、呼び径20A以上の管を使用する。
  • 水位検出器の水側連絡管は、他の水位検出器の水側連絡管と共用しない。

ボイラーに使用される計測器について、誤っているものは次のうちどれか。

  • 差圧式流量計は、入口と出口との間に流量の二乗に比例する
  • 容積式流量計は、流量が歯車の回転数に比例することを利用している。
  • 面積式流量計は、テーパ管とフロートの間の環状面積が流量に比例することを利用している。
  • U字管式通風計は、計測する場所の空気又はガスの圧力と大気圧との差圧を水柱で示す。

ボイラーのばね安全弁について、誤っているものは次のうちどれか。

  • 安全弁には、揚程式と全量式があり、のど部~の文面が全量式。この説明文以外は揚程式。
  • 安全弁箱又は排気管の底部には、弁のないドレン抜きを設置します。

ボイラーの送気系統装置について、誤っているものは次のうちどれか。

  • バケット式蒸気トラップは、蒸気とドレンの密度差によって作動
  • 主蒸気弁に用いられる玉形弁は、蒸気の流れが弁体内部でS字形になるため抵抗が大きい
  • 仕切弁は、蒸気が弁本体の内部で直線状に流れるため抵抗が小さい。
  • 減圧弁は一次側の蒸気圧力及び蒸気流量にかかわらず、二次側の蒸気圧力を一定に保つときに設ける。
  • 長い主蒸気管の配置に当たっては、温度の変化による伸縮に対応するため、湾曲形、ベローズ形、すべり形などの伸縮継手を設ける
  • 沸水防止管(気水分離器)は、大径のパイプの上面の多数の穴から蒸気を取り入れ、蒸気流の方向を変えることによって水滴を分離するもの

ボイラーの給水系統装置について、誤っているものは次のうちどれか。

  • 案内羽根を有りはディフューザポンプ、ないものは渦巻ポンプに分類される。
  • 渦流ポンプは、円周流ポンプ
  • 給水内管は、安全低水面よりやや下方に取り付け
  • インゼクタは、蒸気の噴射力を利用して給水

取り付ける弁の種類は

給水弁アングル弁または玉形弁
給水逆止め弁スイング式またはリフト式
主蒸気弁玉形弁または仕切弁

ボイラーの吹出し装置について、誤っているものは次のうちどれか。

  • 吹出し弁には、仕切弁又はY形弁が用いられる
  • 小容量の低圧ボイラーでは、吹出し弁の代わりに吹出しコックが用いられることが多い
  • 2個の吹出し弁を直列に設け、ボイラーに近い方を急開弁(第一吹出し弁)、遠い方を漸開弁(第二吹出し弁)とする。

※開ける時は急開弁を開けてから漸開弁を開ける、閉める時は漸開弁を閉めて急開弁を閉める

温水ボイラーの逃がし管及び逃がし弁について、誤っているものは次のうちどれか。

  • 逃がし管には、途中に弁やコックを取り付けてはいけない
  • 真空給水ポンプは、返り管内を真空にする
  • 逃がし弁は、密閉形膨張タンク、逃がし管は、開放形膨張タンク(快感と覚えよう)

ボイラーに使用される次の管類のうち、伝熱管に分類されないものはどれか。

蒸気管(主蒸気管)は伝熱管ではないとだけ覚えておきましょう。

ボイラーのエコノマイザなどについて、誤っているものは次のうちどれか。

  • エコノマイザは、煙道ガスの余熱を回収して給水の予熱に利用する装置
  • エコノマイザを設置すると、通風抵抗が多少増加する
  • 燃料の性状によっては低温腐食を起こすことがある

ボイラーに空気予熱器を設置した場合の利点に該当しないものは次のうちどれか。

  • 水分の多い低品位燃料の燃焼に有効。また、ボイラー効率も上昇します。
  • 通風抵抗が増加する(利点ではない)

ボイラーの自動制御について、誤っているものは次のうちどれか。

  • あらかじめ決められた~の文面はシーケンス制御、制御量の値を目標値と比較し~の文面はフィードバック制御
  • 燃焼又は燃焼停止のいずれかの状態をとるのはオンオフ動作、高燃焼、低燃焼又は燃焼停止のいずれかの状態をとるのはハイ・ロー・オフ動作
  • 偏差が変化する速度に比例するのは微分動作、偏差が変化する大きさに比例するのは比例動作、偏差の時間積分値に比例するのは積分動作
  • オフセットが現れた時にオフセットがなくなるように制御するものは積分動作、オフセットが現れる事があるのは比例動作

油だきボイラーの自動制御用機器とその構成部分との組合せとして、誤っているものは次のうちどれか。

  • 主安全制御器は安全スイッチ(ナイフスイッチではない)
  • 火炎検出器は光電管(バイメタルではない)
  • 温水温度調節器は感温体
  • 蒸気圧力調節器はベローズ
  • 燃料調節弁はコントロールモータ
  • 水位検出器は電極棒

とりあえずこれだけ覚えておけば問題ありません(特にカッコ部分が出題される事が多いです)

ボイラーの自動制御における制御量とそれに対する操作量との組合せとして、誤っているものは次のうちどれか。

この問題は今まで出題されたものが

  • ボイラー水位=給水量
  • 蒸気圧力=燃料量及び燃焼空気量

この2パターンだけです。これ以外も覚えておけば安心ですが、この二つを覚えておけば安心です。

ボイラーのシーケンス制御回路に使用される電気部品について、誤っているものは次のうちどれか。

この問題で覚える事は

  • 電磁継電器のブレーク接点(b接点)は、コイルに電流が流れるととなり、電流が流れないとなる。

ここだけ押さえておきましょう。

ボイラーのドラム水位制御について、誤っているものは次のうちどれか。

単要素式水位
2要素式水位と蒸気流量
3要素式水位と蒸気流量と給水流量

赤字の所が出題されます。

ボイラーの圧力制御機器について、誤っているものは次のうちどれか。

  • オンオフ式蒸気圧力調節器(電気式)は、水を入れたサイホン管を用いる(直接取り付けない
  • オンオフ式は動作すき間設定、比例式は比例帯の設定
  • 蒸気圧力制限器には、一般にオンオフ式圧力調節器が用いられている。

温水ボイラーの温度制御に用いるオンオフ式温度調節器(電気式)について、誤っているものは次のうちどれか。

  • 感温体は、ボイラー本体に直接取り付けるか、又は保護管を用いて取り付ける
  • 保護管内にシリコングリスなどを挿入して感度を良くする
  • 温度調節器は、一般に調節温度の設定及び動作すき間の設定を行う。

最後に

他の科目の記事はこちら

こちらで紹介している部分以外にも過去問を繰り返し解けば、合格自体はそこまで難しくない資格だと思います。

難易度の割に比較的需要の高い資格でもあるので、取っておいて損はありません(多分

なので、仕事で必要って方以外の方も検討してみてはいかがでしょうか?

今回はこの辺でノシ

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